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第29話 成り変わりの婚約者
3ー1 カフェ
それから5年の時が流れた。
僕は、20歳になり、もうじき王立学院の卒業が迫っていた。
僕は、あれからも特別クラスの教室に顔を出すことはほぼほぼなかった。
まあ、学期末の試験だけは受けていたけど。
それは、受けないと学院を追い出されるかもしれないので僕もクロードも試験だけは、受けていた。
クロードは、ちっとも勉強している風もないのにも関わらず、毎回学年1位の成績だった。
まあ、僕も2位だったんだけど。
学院は、僕らが成績が落ちれば文句もいいようがあったんだろうけど僕らが好成績を納めていたので何もいうことはなかった。
ただ、授業を受けない代わりにレポートの提出を命じられたので僕とクロードは、共同で乳製品の開発のレポートを掻くことにした。
僕たちは、2人で小遣いを出しあって王都で乳製品の販売のためのギルドを設立した。
そして、まず、最初に牛(カーブ)の乳の販売を始めた。
しかし、なかなか受け入れられなくて。
仕方なく、僕たちは、路線を変更してカフェを始めた。
それは、牛(カーブ)の乳を使ったお菓子や、飲み物を販売するカフェで。
珍しいもの好きな王都の貴族たちに僕たちのカフェは、大人気になった。
手が足りなくて、僕たちは、従業員を募集することにした。
どうせなら、かわいい制服の女の子たちを雇いたい。
僕とクロードの意見は同じだった。
僕がデザインして『異世界錬金』の力で作ったんだけど、なかなか可愛くできた。
それを募集で集まった町娘さんたちにきてもらって給仕してもらうことにしたんだが、ちょっとみんな抵抗があったみたいで最初は、拒まれた。
それというのも僕が作った制服は、かわいいんだけどちょっとスカート丈が短くて。
僕は、急遽、スカートの下にはくレギンスを作った。
それで、なんとかみんな、制服を着てくれた。
もちろん、カフェの人気はうなぎ登りで。
女の子たちも有名な画家さんがうちの店員たちの絵を描いて売り出すほど人気者になった。
驚いたのは、あの、初日に僕を女装して騙した子が店員に募集してきてたことだ。
僕らも気がつかずに雇ってたんだけど、いつの間にかすごい人気者になってて。
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