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第47話 離れて眠る夜5
4ー5 守りたい
アーキライトにいたづらされて下履きを汚してしまった僕は、部屋に戻って着替えていた。
「失礼する」
突然、魔王のおっさんが部屋に入ってくると下半身裸の僕のシャツをまくり上げる。
「なっ!なにする・・」
「まずいな・・」
魔王のおっさんは、僕の下腹部の淫紋をまじまじと見てから何やら考え込んだ。
僕は、シャツの裾で下半身を隠しつつおっさんにきいた。
「いきなり人の部屋に入ってきて、人のか、下半身を覗いて!言うことがそれかよ!・・で、何がまずいんだよ?」
「お前の体に刻まれた淫紋は、淫魔が魂の番に刻む印だ。その淫紋があるということは、お互いの力を共有しあうことになる。つまり、飽くことない淫魔の性欲から番を守るためのものなわけなんだが」
魔王のおっさんがふぅっと吐息をついた。
「お前の場合、アーキライトの力でおかしくならないことよりも、お前自身が持つ力があるからな。お前の力がアーキライトに流れて奴がおかしなことにならないかが心配だな」
どういうこと?
僕は、ハテナで頭がいっぱいになっていた。
なんで僕の力がアーキライトをおかしくするわけ?
魔王のおっさんは、こほん、と咳払いをすると僕に向かい合った。
「もしも、お前が普通の人間なら・・私もお前をアーキライトの嫁にすることを認めなくもないんだが、お前は、そのわかのわからん力を持っているからな。その力をアーキライトと共有することになればアーキライトにどんな影響がでることか・・」
魔王のおっさんは、僕に頭を下げた。
「すまん、ルルシア。アーキライトのことは、忘れて、奴の前から姿を消してはくれないか?」
魔王のおっさんは、いつもとは違う真剣な表情で僕を見つめた。
「私は、アーキライトの親だ。あんな奴でもかわいい子だ。私は・・お前という得体のしれない者からアーキライトを守りたい」
はい?
僕は、軽く頭を殴られたようなショックを受けていた。
僕が得体のしれない者?
僕からアーキライトを守りたい?
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