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第12話
今日は試合も無く練習のみで上がれると思っていたが、生憎俺はスポーツ雑誌の取材があり世一と夕食をとることはできそうになかった。
その旨を彼に告げると世一は笑った。
「俺が冴とルームシェアしてからずっと夕飯作ってくれてて申し訳ないって思ってたし、今日は俺が用意してるよ。取材頑張って!!」
そう言ってチームメイトに囲まれながら彼はロッカールームを後にした。
俺はサッカープレイヤーとしてプラスになることはある程度こなしてきたが、取材等はくだらないことばかり聞いてくる記者が多く軽くあしらってきた。
が、今回少しばかりは語ってやろうと思い直した俺は施設内の会議室にいる取材陣と対峙した。
そのおかげで取材は延長を迎え帰宅するのが遅くなったが、いつもの取材よりも有意義な気分が味わえた。
しかしその取材を呪う出来事が起こっていた。
「あ、冴ちゃんのおかえり〜♡」
鍵を開けた部屋での中で士道は世一を押し倒して事をしいる最中だった。
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