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第13話
キングサイズのダブルベッドに横たわる世一は、数分前までの情事をしていたとは思えないあどけない顔で眠っていた。
俺の前で犯される世一はどんな気分だったのだろうか。
彼にとって俺に犯されるのと士道に犯されるのはきっと同じなんだろうと感じた。
「冴ちゃんがまさか潔とルームシェアしてるなんて思ってなかったな。後付けで正解だったわー」
俺が何故士道に部屋を教えてないか、理由は一つ入り浸ると思ったからだ。
やはり世一を一人で部屋に帰すのが間違いだった。
「何故世一の後を付けた」
「好奇心だよ。冴ちゃんが潔に執着してるから、何か特別なことあるんだと思うじゃん?」
士道龍聖は私生活もプレイスタイルも変幻自在だ、そのぶん感が効く奴だった。
「まさか冴ちゃんのオンナとは思わなかったけどー。今まで冴ちゃんの弟にしか興味無さそだったし?」
俺と世一の関係を士道に言う義理もない、無表情で交わした。
「二度と関わるな」
「やだ♡」
士道が俺に反発するのは初めてのことだったため睨みつけてやったが、そんな俺に士道は笑った。
「冴ちゃんがサッカー以外に執着することってなかったし、その気持ち俺も知りたくなっちゃった」
そう笑う士道は新しい玩具を見付けた子供のような笑顔だった。
「それなら二度と関わりたくなくなるようにしてやろう」
「おぉ怖っ。あ、そうだ。試合中冴ちゃんが俺をもっと使ってくれたら考えようかなぁ」
「俺は俺と同じ景色を見えている者を使うまでだ」
たかが下僕の分際をで何をこコイツは言うのか。
「ふーん。まあ俺は潔ちゃんほど可愛くないし、しゃーないか」
確かに士道は可愛いというよりも悪魔のような奴だ。
それにしてもだ、士道も世一が可愛いと思っているらしい。
朝パコソンを開いたときのことを思い出しながら、眠る世一を見た。
「あ~あ、妬けちゃうなぁ。冴ちゃんが潔に骨抜きにされてさ。俺もその良さ気になっちゃうなぁ」
士道は俺の目を離した隙に、世一にまたちょっかいをかける気だ。
世一は俺以外から見ても魅力的な人間らしかった。
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