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②
「カイくんは何処が一番気持ち良いとかある?」
彼女には一度だけフェラしてもらった事はあるが、他は攻められた事がなかった。一人でしてる時もそこしか触った事がないので正直分からない。
「…股間位しか触った事ないんで、その…よく分かんないです」
「股間って何処の事?」
「!……」
バッと相手の顔を見るとニタニタといやらしい笑みを浮かべている。
「…」
「俺の質問にはちゃんと答えてね?」
「…さっき触ってもらった所です」
俺が顔を赤くしながらそう言うと、相変わらずニタニタした笑みを見せてくる。
「まぁ今はそれでいいや。あとで気が変わったらこの可愛いお口から言わせるかもしれないから、素直で居てね?」
フニフニと唇に触れられると、何だか変な気持ちになってしまう。
「唇、気持ち良いの?」
「…っ」
コクリと頷くと、優しい笑顔を浮かべるとよしよしと頭を撫でてくれた。
「可愛い、あとでたくさんキスしていい?」
「え、キスはちょっと……」
俺が慌てて断ると、一瞬で相手の顔を曇らせてしまったのが分かり、やばいと思った。
「ファーストキスではないんでしょ?」
「…ないですけど、その…」
「俺だと嫌?」
「…キス自体好きじゃなくて」
俺がそう言うと、クイッと顎を持ち上げられ唇が触れるくらいに顔が近付いた。
今まで彼女とした事はあったが、舌を絡めてもあまり気持ち良いと感じなかった。お互い初めてで経験がなかったからかもしれないが。それからは殆どキスはしていなかった。
「どうして?」
「あんまり気持ち良いと感じなくて、それならキスはしなくていいかなって…思ったから」
「俺がその気持ち変えてみたいな。していい?」
「……っ」
「ダメなら今はしないよ。トロトロに感じさせた後にしてあげる」
「じ、じゃあ少しだけなら…」
どうせ何処かのタイミングでされるなら早い方がいいだろう。俺は受け入れる形で目を瞑った。するとすぐに唇に柔らかい感触が触れた。
ツツ、と唇に軽く舌が這うとビクンと跳ねた。唇を舐められるのは初めてだったが、少しだけ気持ち良いと感じる事が出来た。それからは優しく触れるキスが続き、角度を変えて何度も触れ合った。
「ん…っ」
この人の唇の感触は気持ち良い。少しだけ気持ちがのってきた所で、丁度ゆっくりと舌が口内へ入ってきた。俺の舌を優しく絡めとるように動き、ある程度絡めたら粘膜を探るように舌が這う。
「ふぅ…っ」
気持ち良くなってきた所で、ツンと尖らせた舌先で上顎をなぞられると、ビクッと体が反応した。
「んんっっ」
擽ったくて気持ち良い初めての感覚に顔を動かすと、片手で押さえられ、再度上顎を舌で刺激された。
「んっ、んっふぅっ…!」
キスだけでこんな気持ちになったのは初めてだった。俺が吐息を漏らしながら暴れると、漸く唇が離れた。
「どうだった?」
「…ふぁ、気持ち良かった…」
トロンとした表情で素直に答えると、男は少し頬を赤らめながら嬉しそうに笑った。
「カイくんはお口の中でココが気持ち良いんだね」
クイッと半開きだった俺の口に指を差し込むと先程敏感に感じた上顎をなぞられた。
「ふぅ…っ!」
指での刺激も同じくらい気持ち良くて、だらしなく口を開けながら男を見つめた。
「指でも気持ち良い?」
「ひもちひ……」
コクコクと頷くと、感じるようにクルクルと指で刺激され、俺はこれだけでビクビクと震えていた。
「…じゃあ、体も敏感になってきたところで他の良い所も探していこうか。ゆくゆくは全身感じる体になってもらえたらいいなって思ってるよ」
指を口から離すと、男はそう呟いた。それに対して俺はコクンと頷いた。
「次は何処にしようかな」
うーんと手を顎に置きながら悩む男。俺の体を舐め回すように全身見ている様子。
「…あのっ、休憩させてもらえませんか…キスが凄くて…疲れてしまって…」
「ふふ、分かったよ。少し休んでてね」
出て行ってくれるかと思ったが、相変わらずじっと俺の体を見ている。その視線に少しずつ先程まで感じていた快感がなくなり、羞恥だけを感じるようになった。
「あの…そんな見ないでもらえますか」
「どうして?反抗するの?」
「いや…反抗とかじゃなくて」
「じゃあ俺が何しても文句言わないで?」
「……はい」
相変わらずうるさい視線が気になるが、何を言っても文句を言われそうなのでフイと顔を背けて視線から逃れた。
「こっち向いて」
「…」
コイツ鬱陶しいな。反抗的な態度は悪化するだけとは分かってはいるが、どうしても腹立たしい気持ちが湧き上がり、少し相手を睨みつけてしまった。
「そんな怖い顔しちゃって。悪い子だなぁ。そうだ、体を開発していく前に俺に逆らったりしたらどうなるのか教えておいてあげるよ」
「…?」
男がこちらへ来ると、俺の後ろへ回り込んだ。椅子に手を上げた状態で拘束されている俺は、後ろで何をするのか気になり向ける範囲で後ろを向いた。
「こういうのは得意?」
「っんなっ、!?」
スッと後ろから手が伸びたかと思うと、脇に指を置いてサワサワとくすぐってきた。その刺激に恥ずかしい程にビクッと体が反応した。
「やめ…っ何すんっ、」
「苦手そうで良かったぁ。それじゃ、これから俺に逆らったらこうやってたっぷりとくすぐってあげるから」
「ぁ…っぁ、やだっやめてっ!くすぐったい!!」
「体に覚えさせるまでやめないよ」
「ひゃははっ、やだっ!やめろっ!!」
慣れないように少しずつ場所を変えながらくすぐられ、動けない状況も重なり普段よりも敏感になっている気がする。
「くすぐられた事はある?」
「ぁはは…っ、小さいっ頃に、弟に…っ」
「その時は感じた?」
「はぁ?…感じてない…っ」
「今は?」
「今もっ、感じてない!!もぅ、やめっ…」
「言ったよね、体に覚えさせるまでやめないって」
「ひゃぁぁあっっ!」
手が脇腹から腹部へ移動した瞬間、俺は堪らずに大きな声を上げた。もちろん脇腹も脇もかなりくすぐったかったのだが。
「やめっ…やばっ…やめてっ!!」
「ここが苦手?」
「やめ…っ」
ソフトタッチの動きの指がお臍周りをなぞると背中がゾクゾクして、自分の体じゃないみたいに反応した。昔いじめっ子の弟にくすぐられたのは脇腹だけだったし、誰にも触れられた事がないから分からなかった。
「ふふ、可愛い反応」
「んぁぁっ!!だめっ、やめてっ!!」
後ろから抱き締められるように両手を回され、十本の指がそれぞれに這い回る。
「気持ち良くしてあげる」
「も、マジでやめ…!!」
後ろからカプリと耳を甘噛みされると、さっき以上に体が反応してしまった。くすぐったい気持ちが段々と快感に変化していくのが分かった。
「ぁあ…っだめ…!離して…っ」
「あんまり感じたら罰にならないから、戻すね?」
「ひゃはははは!!いやっもうしつこいっ!!」
腹部から背中辺りをくすぐる動きに変わると、俺の体はまた快感からくすぐったさに戻った。どっちも間抜けな声が出るし、恥ずかしいからやめてほしい。
「やめてっお願い…っ逆らったりしないから…!」
「ううん、まだダメ」
背中から腰回り、そしてまた脇に戻ったりと動き回る指は中々慣れさせてくれなくて、俺は生理的な涙を溢れさせながら笑い転げた。
「ひゃはははっもぉぉっ、やだってっ!!」
「まだそんな口調なの?ダメだなぁ」
「やめてっ、休憩させて!!」
「だーめ」
「やぁぁぁぁ!!」
刺激でどんどん敏感になる体。また意地悪な指は腹部へ戻り、お臍周りをなぞると、ゆっくりのお臍の穴へと侵入してきた。
「凄い声。中気持ち良い?」
「やめぇ…っ許してぇ…っ!!ごめんなさいっ」
出来上がってきた体には耐えられなくて、グスグズと鼻水を啜りながら涙を溢すと、漸く刺激は止まった。
「あとでたっぷりとお臍は可愛がってあげるけど、とりあえずは分かったかな?」
「…っわかり、ましたぁ…反抗しません…」
荒い呼吸を繰り返しながら、涙声で俺はそう呟いた。
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