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もっと欲しい…※

「っ……壱斗」  ソファに座った暁義の前に跪き、壱斗が暁義のズボンを寛げ、その奥に潜んでいるものを手に取る。  ドクッドクッと脈打つそれをやんわりと握ると愛しげな視線を見せ、その先端へと赤く熟れた舌先を這わせた。  先端から根元まで、ゆっくりと伝い、チュッチュッと音を立てながらキスを送っている。 「…んっ」  舌でカリの部分を突き唇で食まれると、暁義は吐息に混ぜて声を漏らした。 「はぁ……アキ、ここ、好きだよね」  そう言いながら壱斗が裏筋を丹念に舐め、再びカリを刺激する。 「っ…いち、と……やばっ…出るっ」 「ん…っんん…」 「壱…斗っ」  先端から根元まで吸いつきながら何度も往復し、舌で先端の窪みをグリグリと抉るようにされると暁義は耐えきれず壱斗の口の中で果てた。 「んんっ」  コクリと壱斗の咽喉元が動き、暁義が出したものを嚥下している、呑み込んでいる、という目に見える動作は言葉とは違う淫靡さを潜ませているように思える。 「はぁ…はぁ……アキ……アキ」  唾液や精液で濡れた暁義のものを壱斗は丹念に舐めて綺麗にしていく。  垂れた液体を伝い下の袋の部分も舌で撫でたあと、口に含み口内で転がすようにして舐める。  壱斗が舌を動かすたびにくちゅくちゅと口内から漏れ出る淫猥な水音。  鼻に纏わりつく、吐き出された精液独特の臭い。  薄い唇から時折覗く、しっとりと濡れた赤い舌。  漏れ出る吐息が下肢に直接かかり、聴覚、嗅覚、視覚、触覚を犯されたような錯覚に陥る。  それが新たな刺激となり、暁義のものが少しずつ硬さを取り戻した。 「壱斗…」  壱斗の身体を引き上げソファに横たわらせると、奉仕しながらも自らのものを弄っていたのか、衣服の乱れた下腹部に吐精した跡が残っている。  瞳を潤ませ、口の周りをいやらしく濡らし、息を乱す壱斗。  果てたばかりの壱斗のものに手を添え暁義はゆっくりと刺激を与えていく。  触るたびにぬちゃぬちゃと音が立ち、暁義の欲情を煽った。  半開きの壱斗の唇に噛み付くようなキスをすると、壱斗も必死に舌を絡めてきた。  壱斗の口内を満喫すると暁義は首筋に吸い付き、自分のものだと証を付けるように赤い跡を残していく。 「ん…アキ、もっと……いっぱい付けて」  壱斗の手が暁義の頭をそっと包む。全身に暁義のものだという証を残して欲しいと強請りながら。 「あ、あ、んんっ」  乳首を舌で転がすと壱斗の口から甘い声が漏れる。  暁義は壱斗の身体を返し、うつ伏せにさせると腰だけ高く抱え、奥に窄まって隠れていた、今はまだその入り口を閉ざした蕾へと舌を這わせた。 「はぁ…あ…アキ……気持ち、いい」  羞恥を隠すこともなく声を上げ、壱斗の全身がほんのりと色付いていく。  ねっとりと舐めつけると、そこはヒクヒクと戦慄いた。  舌先で突くと赤みと艶が増し、パクパクと口を開き始める。  舌を潜り込ませるように穿ちながら、指も添えゆっくりと奥を開いていく。  少し柔らかくなったところで舌を抜き、指をもう一本増やした。二本の指で入り口を開きながらローション代わりに唾液を中へと流し込んでいく。 「ああっ…あ、きぃ……ふ、ん」  中に塗り込めるように指を動かすと、壱斗は嬌声を漏らした。  ゆるり、ゆるりと壱斗の腰が揺れ始める。指を飲み込む蕾が注挿の度にチュクッジュクッと音を奏でて鼓膜を刺激し、赤く捲れた襞が視覚を犯す。 「アキ…ア、キ……も…ねぇ、もう挿れて…」 「壱斗…可愛い」  湧き起こる欲に耐えきれなくなったのか、自らのものを扱きながら誘うように腰を揺らす壱斗に、暁義は硬さを増した自分のものを数回扱くと、その柔らかく解れた蕾へと宛がった。  壱斗の身体を支えるように腰に手を回し、蕾を緩く突きゆっくりと挿入する。 「んっ…ああ」  暁義の形に合わせ、蕾がゆっくりと開いていく。  一番太い部分が飲み込まれると、そこは出て行くことを拒むようにキュッと締まった。 「お、きいっ…ん」  自分の意識とは関係なく締まる蕾に壱斗も声を漏らさずにいられないのか、荒い息の中甘い声が漏れ始める。  少し引いては奥へ進み、また引いては進みを繰り返し、暁義はゆっくりとしたペースで半分まで挿入した。 「壱斗の中、気持ちいい」  呟きながら暁義は途中まで挿入していたものを入り口まで引いていく。 「あ、や、抜いちゃ、嫌っ」  抜かれると思ったのか、壱斗が焦ったように内部に力を込め、意識的に締めてくる。 「っ…壱斗、締めすぎ」  その締め付けの強さに思わず暁義は眉を顰めた。 「だって…まだ、中に欲しくて…」  首を必死に捻り、片手で結合部をいやらしく広げ、暁義のものを飲み込むように腰を動かす壱斗。そんな醜態を見せ付けられ、煽られないはずがない。 「バカだな、まだ挿れたばっかなのに…誰が、抜いてやるかよっ」 「ひゃっ! あ…や、あ゛あ、んは…アキ、ん」  暁義が一気に奥を貫くと壱斗は身体を反らせて喘いだ。 「あ、あ、あ、ん…ぉぐ、はぁ……深っ」  壱斗の言葉に更に煽られ、まだ開いたばかりの奥を暴くように暁義は腰の動きを早くしていく。  前回の行為から間があいているにも関わらずねっとりと暁義のものに絡みつくように壱斗の内部が蠢き、収縮を繰り返す。  まるで襞の一枚一枚から暁義を感じ取ろうとしているようだ。 「はぁっ…い、ちと……壱斗」  暁義は何度も何度も角度を変えながら内部を穿つ。  もっと奥に。もっともっと、壱斗の奥深くへと、隙間なく入り込もうとするように。  腰に回した手に力を込め、壱斗の上体を引き起こし膝の上に乗せると、更に最奥――結腸を穿った。  一瞬何が起きたのか分からないまま奥を突かれ、壱斗が嬌声を上げる。 「あ゛あ゛あ゛っ」  唸るような喘ぎに暁義の背にゾクゾクッと戦慄いた。  我慢出来なかった刺激に壱斗のものから白い液体がビュクビュクッと飛び出す。ドロリとした液体がソファを白く染めた。それに気付く余裕など、最早壱斗には皆無であろう。それに至っては暁義も同様であるが。  急な射精にその蕾は全てを持っていきそうなほどきつく締まり、暁義は堪らず壱斗の中へと精液を撒き散らす。  目の前がチカチカするほどの快感が過ぎると壱斗は首を捻り、鼻先を擦り合わせ、甘えるように暁義にキスを強請った。 「はぁ…はぁ…アキ…ソファ、汚れちゃった…」  一息吐いたところで己の失態に気付いた壱斗が、自ら吐き出した精液を指差す。 「お前との思い出にいいんじゃねぇの?」  それを見て笑いながら暁義は壱斗にキスを送った。 「じゃ、ついでにアキが俺の中に出したやつも付けちゃう?」 「ふっ…壱斗がもう抜いて欲しいって言うなら良いよ」 「……イジワル」  壱斗はお返しだと言わんばかりに中に入ったままの暁義のものをキュッと締め付けた。 「まだ、足りない」  甘い声で囁けばどちらからともなく、唇が触れ合う。  繋がったまま何度も何度も互いの口内を犯し、隅々まで味わった。  ちゅくちゅくと音がするたび、再び欲望が膨れ上がる。 「アキ…もっと……もっと欲しい」  その後、暁義と壱斗はベッドへと移動し、荒い息を吐きながら貪るように互いの身体を求め合った。
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