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第12話 ※

「よく頑張ったね」 「ぁ……はい」  キスの嵐にされるがままになり、気持ちが良すぎて惚けていると、やっとジスが口を離してくれた。  僕の服を静かにはだけさせる。筋肉のない薄い腹に、もじもじとしていると今度は下のスキニーを素早く下ろしてきた。上のパジャマがはだけて、僕の白い肌が露わになる。  恥ずかしいよ。  スキニーを脱がされ、下半身には下着1枚のみ。 「もうこんなにぷっくりとさせて……まるで待ちわびているようだ」  ジスは僕の胸にある2つの突起の先端をじゅ、と吸い始める。初めて触れられたそこは、最初はぬるぬるしててくすぐったかったはずなのに、だんだんと腰に甘い刺激を響かせてくる。 「ふむ。陥没していた乳首なのに、すぐに自立したな」  観察され、細かい点まで詳細に口に出されるとさらに羞恥が腰に集まってしまう。  ジスも着ていた寝衣を脱ぎさると、裸になり僕の下着の上に手を這わせた。大きくて、ごつごつしてて、骨ばってて……指が長くて綺麗……。  ジスの身体は、程よく引き締まった体型であるものの、腕周りの細かな筋肉が軽く隆起している。腹筋は綺麗に割れており、僕はますます自分の貧相な身体が恥ずかしくなった。 「もう、こんなに硬くしているのか」 「あぅ……」  足の間にあるものを下着の上から揉み込まれる。じゅわ、と屹立の先端から先走りが滲みそれが下着越しに触れるジスの指を濡らす。  ふふ、と穏やかな笑みを浮かべてから、ジスは僕の下着の中に手を差し込む。 「ぁあ……っ」  その華奢な白い手で直に触れられ、僕は思わず身体を痙攣させる。 「こうやって他人に触られるのも初めてか?」  ジスからの質問に、コクンと小さく頷く。すると、 「そうか。そなたの初めてを全て奪えるのはとても気分がいい」  そんなセリフを口にしても、しらけないのがジスの魔王たる風格だ。  ジスはそのまま、下着をずり下ろして僕の張り詰めているところを、ぱくりと口に含んでしまった。 「ゃ……汚い、から……っ」  僕の制止の声など聞きもせずに、執拗に裏筋をなぞるように舐められる。腰が言うことを聞かずに勝手にびくびくと震え出す。ジスの喉奥に僕のものの先端が辿り着くと、さらにもっと深くまで舐めて欲しくて、腰を上下に揺らしてジスの喉奥を穿ってしまう。 「ごめんなさい……えっちな子でごめんなさい……」  初めて味わう温かい快感に溺れてしまい、泣きじゃくりながら謝る。 「謝ることはない。そなたが感じてくれるのならば、わたしも嬉しいのだから」  口から僕のものを離すと、今度はジスが僕の身体を反転させてジスの足元に僕が乗り上げる体勢になった。  僕は目の前にそびえ立つジスのものにおそるおそる舌を絡める。自分で自分の行為に興奮していた。  2つの連なる双果の実の後ろから舐め上げ、ゆっくりと舌を使い先端まで往復させる。それを何度か試してから、今度は亀頭をあむ、と口に含んだ。僕のより大きくて、太くて、熱い塊を一生懸命頬張っていると、頭上から艶かしい声が降ってきた。 「……ぁ、上手だよ……」 「んっ、ふむ……んむっ」  ジスが感じてくれていることが嬉しくなってじゅぷ、じゅぷと口の中で鈴口を舐めとる。すると、たちまちしょっぱいものが口の中に広がった。  あ、先走りが溢れてる……感じてくれてるのかな?  ジスの様子を見たくて顔を持ち上げ見上げると、そこには。  ジスの赤く染まった緋色の瞳とばちりと合う。  あ、これ、食べられちゃう。  その予測をしてから、僕はジスの力強い胸板に顔を預けることにした。

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