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第13話 ※
ジスは僕の身体をベッドに押し倒すと、僕の下半身に向かう。そのまま潜るように僕の蕾を舐めてきた。初めての感覚におしりがふわふわと浮きそうになる。
男同士はそこを使うのだとなんとなく知ってはいたものの、いざ自分がそうなるとは考えてもいなかったから、今すごく心臓がばくばくうるさい。ジスに聞こえちゃうんじゃないかと心配するくらい、胸が高鳴っている。
じゅ、じゅ、と熱い音が下から響く。ジスの黒髪がひらひらと舞うように靡く。
「ふぁ……」
蕾に人差し指を入れられたらしい。
「痛くはないか?」
「あ、大丈夫……です……」
違和感はあるけど、大丈夫。嫌じゃないし、むしろもっとジスに触って欲しいとさえ思ってしまう自分が少し怖かった。こんなに欲望に忠実になるんだ、僕は。
「後ろ、ぐずぐずにとろけているよ。ほら、わたしの指を3本も咥えて……早く挿れて欲しいのかな?」
実況プレイに感じられて、僕の顔はもうゆでダコみたいに真っ赤な予感がする。僕の身体はジスを受け入れるために準備万端らしい。ならばーー
「うん。欲しい。っはやくジスの挿れて……」
生まれて初めてのわがままを言った。ジスは無言になり、そのまま僕の蕾に自身の昂りを挿れていく。ゆっくりと体重をかけるようにして、浅く出し入れしながら僕の中を広げていく。僕はその動きが、僕の中を暴かれているようだと思った。この卑猥な欲望も全てジスに見透かされているように感じたのだ。
「ぁ……っあ……ゃ……ゃあ」
「何がいやなのだ。そなたのここはもうわたしを離してはくれなさそうだが」
挿入後、すぐにジスの動きに翻弄されてしまう。最奥を突いたかと思えば、今度は浅く入口を抉られる。その快感の強弱に揺さぶられ、脳内ごと発熱しているかのような錯覚に陥る。
こんなの、知らない……こんなセックス、知らない。
どのアダルトビデオでも見たことがないくらい、優しく、激しく抱かれている。
「ここが弱いのか」
「はぁう……」
右の胸の飾りを甘噛みされた状態で下から一気に穿たれると、足が震えるほどの快感の波が訪れてしまう。一筋、ぽろりと涙が零れた。
「泣いているのか?」
ジスの動きが穏やかになる。けれど、穿つのをやめてくれる素振りはない。
「嬉しかろう。こうして魔王に抱かれるというのは。そなただけ、特別だよ」
「とく、べつ」
「特別」という言葉に脳が震えた。そのまま、脳の刺激が直接腰に響いて、甘い痺れを生み出す。
「っはぁ……っ」
「ん……なんだもう果ててしまったのか」
気づけば僕は吐精していて、自身の腹や胸に白い飛沫を飛ばしていた。
「果てた瞬間、少し締まったな」
もじもじと手で顔を隠していると、その手をジスに持ち上げられ、頭の上で1つに束ねられてしまう。
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