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第37話 推しがソファでいちゃいちゃしたいとのことです※
手を洗い終えた2人はリビングへ向かう。リビングは12畳ほどの広さがあり、開放感に溢れている。希逢にくっついて歩いていると、不意に手を引かれた。
「わ」
すとん、と3人がけのソファの上に希逢が座ったのだ。由羽もそのまま希逢の隣に腰掛ける。ふわふわもふもふなソファに心地よく沈んでいると、希逢の瞳と目が合った。目が細められている。猫が眠たくてあくびをしたような目だ。微笑んでいるようにも見える。
「由羽げっと」
背中から手を回され、希逢に捕獲される。由羽はばくばくと高鳴る心臓の音が聞こえないように胸を軽く抑えた。
「推しの家に来られてうれしい?」
耳元で囁かれる質問にコクンと頷き返す。
「推しといちゃいちゃしてもいいよって言われたら、したい?」
由羽は「ぽ」と頬を紅く染めながらコクコクと頷く。
「そ。じゃあおいで」
希逢が手を広げて待っている。由羽は自分からその胸にそろそろと手をかけ飛び込んだ。積極的な自分に驚きつつも、欲望に忠実に従ってしまう。さっきの質問だって誘導尋問じゃないかと少しふくれる。きっと希逢は由羽のしたいことをわかっていて、ああ言うのだ。
ぎゅ、と優しく抱きしめられる。希逢の膝の上に由羽が乗り、お互い正面を向きながら抱擁に甘んじる。由羽も勇気を振り絞って希逢の背中に手を回した。希逢の肩に顔を埋めていてしばらく経ったとき、ゆっくりと身体を離された。
ーーああ。まだくっついていたい。
由羽のしゅんとした表情が面白かったのか、希逢がくすくすと微笑みながら由羽の鼻をちょんと押す。
「こんなに甘えたくんになるの?」
こくん、と無言で由羽は頷く。
「かわい。もっとかわいくなるところ見せて」
するり、と希逢の手が由羽の胸に触れる。何かを探しているような手つきに由羽はこそばゆくて胸を反らしてしまう。それを乗り気と受け取ったのか、希逢の指先がかりかりと服の上から胸の飾りに触れてきた。
「ふ」
と、思わず息が洩れてしまう。
「何? 気持ちよくて声出てるの?」
こくん、と由羽が頷く。
「じゃあこうしたらもっと気持ちよくなれるね」
するり、と希逢の手のひらが由羽の服の中へ忍び寄る。薄い腹を撫でて「つー」と胸の辺りまで服を上げられる。部屋の冷気が胸にあたり、ぴくと震えてしまう。
「へえ。陥没乳首か」
とんとん、とノックするように由羽の胸の飾りを押す。乳頭を指の腹で撫で回され、その淡い刺激が由羽の背中をしならせる。
「もう乳首勃ってんじゃん」
ぴん、と胸の突起を指で弾かれたまらない。腰の辺りがじわじわと熱を帯びてくる。
「ぁう」
小さく洩れた声を希逢は逃がさない。
「ちゅ」
「ふぁあ」
ちゅ、ちゅく、と希逢が由羽の乳頭を舌で舐める。
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