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前編
クリスマスイブの昼間。
てつやはとある荷物を受け取った。
通販サイトで買った日用品やパソコン周辺機器と一緒に、混ぜて買い込んだとあるもの。
小さな箱ではあったが、それを手に取って自らが買ったのに少々顔を赤らめた。
平日だけれど、あいつは明日休みを取ったと言っていた、だから今夜だ…。
箱を握りしめて、ちょっと恥ずかしいけれどクリスマスプレゼントだからな…と箱をポケットにしまい、買ったものを整理し始めた。
クリスマスイブの夜は、京介の仕事終わりに合わせて待ち合わせ、予約をしておいたレストランで食事をし少しいいホテルもとっておいた。
食事も終わり、少し飲んでいくかと言うことで瀟酒なバーへと向かう。
「昔よく来てたんだ。お前とこうなる前にな」
京介はコートをカウンター前のスツールの小さな背もたれに畳んでかけ、てつやは白いダウンを膝にかけて座った。
「お久しぶりですね」
初老のバーテンダーが京介に声をかけてくる。
「覚えていてくださったんですか」
京介も意外そうにバーテンダーを見つめ、
「2年ほどご無沙汰してましたか」
「そんなに長い期間でしたか…」
コースターを出しながら、バーテンダーは微笑んだ。
「じゃあ、よく飲んでたドライマティーニお願いします。こちらには、」
と言いかけててつやをみて、
「俺が選んでもいいか?」
と聞いてくる。
「あ、うん、頼むよ」
てつやはてつやで、自分もバーテンダーと名乗って仕事していたが、まあ趣旨の違う店だったこともあり、本物のバーテンダーの前で本物カッケーとみとれていたようだ。
「じゃあこちらにはXYZを」
含み笑いでそう告げる京介に、バーテンダーも微笑んでーかしこまりましたーと作業を始めた。
「落ち着いたいい店だな」
少し店内を眺めて、てつやはカウンターに腕を置く。
「だろ?ちょっと飲みたい時にはちょうどいい店だよ。酒もうまいしね」
2人の前にグラスが置かれ、徹夜には少し白い感じのもの。京介の前には透明な液体。
軽く合わせて少し飲む
「美味い?」
自分で頼んだからてつやの口に合うか気にはなったが、てつやは
「うん美味い、これ何が入ってるんだろ」
と呟き、バーテンダーさんが教えてくれる。
「ああ、レモンか…でラムベース…お前俺を酔わそうとしてる?」
ふざけて京介を睨んでみるが、
「ウォッカそのまま一本飲んでほろ酔いのやつ酔わせるのに酒どんだけ必要なんだよ」
と笑って返し、ーまあそうだよなーとてつやも笑って、もう一口。
「で、これ。クリスマスプレゼント」
「え、用意してたんだ。ありがと。俺のは後でな」
「お前こそ用意してくれてたんだな。楽しみにしてる」
カウンターに頬杖をついててつやを見つめる京介に
「これ今開けて平気?」
とこれまた小さな箱をあげてくるが、
「ああ、それは開けるのは後がいいな…」
とにこにこ笑って掲げられた箱をそっとカウンターへ下ろす。
「なんだあ?何か企んでんな?」
箱を指で触れながら、なんだろう〜と振ってみたりもして、多分アクセサリーだと予想していた。
ホテルの部屋へ入ると、京介がお風呂を入れに行った。
てつやは出かける前にあっちの準備も兼ねて入浴は済ませていたので、京介だけが入ることとなっている。
「なあ一緒に入らねえ?」
戻ってきてソファに座って冷蔵庫にあったビールを飲んでいるてつやのソファの手すりに座り頭を抱えてきた。
「ん〜、今日は1人で入ってこい。何度も入ったら俺ふやけちゃうよ」
抱えられた手に指を絡めキスをする。
「じゃあ、お湯溜まるまでてつやで遊んでよう」
咥えられた指でてつやを|釣り上げ《上向かせ》、そのままキスをした。
唇を噛み舌で舐めあげ、焦れたように唇を開いたてつやの舌と遊んで、少し離し
「やっぱり一緒に…」
「はーいーらーなーい」
笑いながら京介を引き寄せ、再び深いキスをする。
京介の指が乳首を探り当て、てつやの身が震えた。
「敏感になってきたな…」
「躾されてますんで」
少しだけ潤んだ目のてつやは、もっと触れと小さく言って京介に抱きつきてゆき、京介を座らせてその前に跨って座り込んだ。
「あ…」
レストランということで、シャツを着込んでいたてつやの乳首をシャツの上から甘噛みすると、てつやから声が漏れる。
「服…の上からかよ…」
ちょっと身を離してそこを見ると、京介が舐めた場所が濡れて水色のシャツにてつやの乳首が浮いていた。
「うわ、やば…エロいな」
「お前が自分でそう思うんだからさ、俺には堪んないわけよ」
京介が再び引き寄せて執拗に乳首を舐め回す。
「んっ…もお…脱ぐからやめろ」
笑って身を捩るてつやを抱き抱えて、京介はちょっと強めに噛みついた。
「んうっ」
喉が反って腰が京介に押し付けられると、そこはもうガチガチになっている。
「どうするか…風呂前にお前イカしちゃおうかな…」
不敵に笑って、京介はてつやのパンツのボタンを外しファスナーを開くと、飛び出た固くなったものに手を添えた。
「な…このままじゃお前のスーツも汚しちまうから…俺我慢してるから早く風呂いってこいよ…」
「我慢なんてさせられないね。大丈夫、汚さないようにするから…」
そう言って指を絡めて上下に擦り始め、口は再び乳首を攻め始める。
「んっあ…だから…や…」
そう言いながらも京介の頭を抱きしめるようにして声をあげているてつやも、2点責めに腰が揺れ出していた。
両方の乳首を交互に舐めまわし、やっぱり直接がいいなとてつやに前を開けさせて、直に乳首を含むと、てつやの声がより一層高くなり、腰が大きく揺れ始めたと思ったら
「きょ…すけイク…も…イク…から」
京介に縋るように抱きつき背を逸らして腰を振る。
「いいよ、イッて」
手の動きを早めててつやを煽り、伸び上がったてつやは行きつきたくて腰を蠢かす
「あ…あぁ…んっ」
京介をぎゅうっと抱きしめて、てつやは達した。
京介は吐き出された体液をうまく手のひらで受け止め、多少溢れたが平気な範疇に留め、手から漏れ出たものは舌で掬ってしまう。
「俺だけいって悪かった…」
手を拭いてもらおうと、テーブルにあったティッシュを取りに立ち上がってそういうてつやに、
「それがみたかったの俺だから」
と、京介も立ち上がってティッシュを受け取り、手を拭うと
「さて、風呂入ってくるか」
と、上着を脱いでハンガーに賭けに行った。
「お前1人でヌくなよな…やるんなら呼べよ」
「そんなもったいないことしねーよ。今日はお前を抱き潰すんだから」
冗談だろうが、そう言って浴室に向かう京介をみて、チッとてつやは舌を鳴らした。
さっきバーでもらった箱を思い出し、ソファに脱いであったダウンから取り出す。
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