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16.Night~捕らえられて
「よし、もういいだろう。体を倒せ」
頭領の声を合図に、オレの体が仰向けに倒された。
「っひ、あっ……っふぅ……」
奥が……熱い。
まるで体の内部が焼けるみたいだ。
「んっ、っは……んっ」
ぜぇぜぇ、と息をするオレの体を舐め回すように見つめてくる6つの目。
オレはなすすべ無く、ただ地面に転がるばかりだ。
体が疼いて、動けない。
もし、少しでも動こうとするなら、体内から『何か得体の知らない物』が這い出してきそうで怖い。
「……っん、はっ……」
硬い物体が転がってきたから視線をそこに向ければ……。
媚薬が入っていた小瓶が見えた。
瓶の中はカラだ。
じゃあ、さっき、尻の中に入れられたのは……。
そう思うと、とても恐ろしい。
全身から血の気が引いていく……。
「っ、いやああああっ!!」
恐怖に駆られたオレは、みっともなく悲鳴を上げた。
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