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2.Passion~アティファ
「なぜって……ヘサームが怪我したの、オレのジャンビーアを取り返すためだろ? 放っておけるわけないじゃんか……」
「俺は出て行けと言ったはずだ」
言うが早いか、ヘサームの手が伸びてきてオレの頬に触れた。
――そうかと思ったら、次の瞬間にはもう一方の空いている手が腰に回る。
「……ヘサーム?」
オレの体はヘサームに引っ張られた。ヘサームが覆い被さった。
「あ……の……んぅ!」
突然のことでビックリしていると、オレの口は薄い唇によって塞がれてしまった。
ヘサームの舌が開いているオレの口の中に入ってくる。
ぬめった長い舌が歯列をくぐって上顎をなぞりあげる。
「ん……んぅ……」
(ヘサーム!!)
(どうしよう)
(オレ、ヘサームにキスされている)
「は……ぅ……」
ヘサームの舌が動くたびに背中がゾクゾクする。
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