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第23話

 しゃしゃ、しゃ、しゃせ……  ふうっと吐息が降りかかる。 「大丈夫」  吐息が額に触れるほど近くに彼がいて、俺の体を包んでいる。 「いつも通りなさって下さい」 「……いつも通り?」 「そう、いつも通り……ご自分が生きているのか、アンデットなのかお知りになりたいのでしょう。ならば、いつもなさっていらっしゃるように、仲良しの右手で陰茎を包んで……」 「え、ちょっと!?」  彼の手に包まれた右手が、その場所に導かれる。 「撫でたり、揉んだり……まだ柔らかい場所を楽しみつつ、ゆっくり手を動かせば勃ち上がるのに時間はかからないでしょう?」 「俺、そんな事!」 「した事ございませんか?」  ……答えられない。 「陰毛を軽く摘まんで刺激を楽しんだり、お金玉を優しく揉みほぐす事もお忘れなく。竿ばかりに構っていますと、お金玉が嫉妬しますよ」 「あっ」  ジッパー下ろされてしまった。 「おっと、これは失礼致しました。皮を剥いて差し上げるのを忘れておりましたね」 「なんでそれを!」  辛うじて守られている大事な象徴は、まだ衣服の中だ。執事さんに触られてない。  見られていないのに、なぜ?もしかして、これも魔法? 「ほんとうに皮被りでしたのですね。主様のご令息は未使用品で、お皮を被った状態であれば♪……との個人的な願望でございましたが、願いを叶えて下さいまして嬉しゅうございます」 「変な想像しないで」 「違いましたか?」 「……」  ……未使用品じゃ〜 「お自慰はカウントに含みませんよ」

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