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第53話

 貴族の巨大な玉とか、  貴族の巨大な竿とか、  特濃とか、  ぶちまけられるとか!! 「やめて下さい!」 「しかしユリウス様ほどの方を振るなんて勿体ないですよ。引く手あまたなんですから」 「お見合いはしますが、結婚はしません」 「悪い噂は一切聞きません。若くして統治の才能に優れ、領地経営の手腕は折り紙付き。能力があれば平民でも側近として登用するそうで。先見の明を持ち、人間性にも優れているそうです。まさにスパダリですよ」  この世界にも『スパダリ』が存在するんだ。  しかし。 「それでもです」 「巨根で夜の手練れですよ」 「……」  やめて。 「ちょっぴりSたそうで、Mっ気のあるヒイロ様にピッタリだと思うのですが」 「俺はMじゃありません!」 「ほんとうに?」 「ほんとうです」 「ほんとうにほんとう?」 「ほんとうにほんとう!」 「……」 「……」 「ファイナルアンサー?」 「ファイナルアンサー」 「……巨根で攻められたいくせに」 「何か言いましたか?」 「何も」 「ファイナルアンサー?」 「ファイナルアンサー」  どうも信用ならない。 「お見合いはご了承されたので、良しとしましょう。ユリウス様は第一候補です。清潔感ある整えられた金の陰毛から、そそり立つ濡れたカリ高デカマラを堪能なさって下さい」 「……いやです」 「何か言いましたか?」 「何も」 「当日までにお褒めの言葉もちゃんとお考え下さいね」 「あのいかがわしい挨拶を……」  俺がしなくてはいけないのか? 「玉を褒めるも良し。竿を褒めるも良し。薄く開いた唇も色気がありますね」 「確かに」  抑えられない男の色香が溢れている。 (モデルみたい)  ユリウスさんが表紙の雑誌なら、何万部と売れそうだ。売り場にあったら、俺も手に取る。同じ男として魅力的だ。 (……下半身さえ見なければ)  キャ。  思わずチラ見してしまった。やっぱり大きい。 「後のお相手は……こちらで見繕っておきましょう。子爵ではありますか、クリード卿ご子息も甲乙付けがたい。ルダ辺境伯も良いですね。あぁ、ベセルモント卿も巨根だ。いっそ巨根順にお見合いしましょうか?」 「いやです」 「何か?」 「何も」 「お見合い写真を送って来られた貴族様は、皆様攻め巨根ですから。ちんこ格付けも大変です。金玉も皆様、貴族に相応しく大きいですし……」 「〜〜♠」  貴族に相応しいって何なんだろう? 「一先ず濡れ方で順位を決めましょう!はい、陰毛までカウパーが垂れて濡れているルダ辺境伯が一番♪」 「……俺、やっぱりお見合いしなくちゃいけませんか?」 「もちろんです!」  何だか悲しくなってきた…… 「おっと。ザムディア子爵はカウパーを乳首に塗ってグリグリしてますね。そうきたか!」  う〜!お見合いヤダ〜♠

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