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第52話

 あぁ、そうだ。  人として、貴族として、その場所は隠すべきもの。  ゆえに普段は布の中に包み、その布を別の布で包んでいる。  俗に言うおズボンとおパンツである。  その布地は人前で外してはならない。  中身は卑猥な物とされるからだ。  その場所は生殖器である。  生殖を伴わない行為で、その場所を晒すのは禁忌である。  ゆえに写真撮影如きで、その場所を覆う布を取る事はためらわれる。  しかし、俺は大事なことを失念していた。  写真撮影は生殖行為ではない。  だが、この写真はお見合い写真になる。  お見合いは結婚を前提に行う。  つまり、晴れて結婚に至れば当然…… (初夜という名の!)  生殖行為が待っている…… 「ヒギャアァァアー!!」  ユリウスさん、あなたもか♠ 「これは!」  ダンっ 「見事なお勃起です。反り返った立派な男根は血管が浮き出て、亀頭がテカっていますね。カウパーで間違いありませんよ。極太のずんぐり陰茎ではありませんか。長さもありますから、届いてはいけない奥の奥まで攻めて頂けますよ」 「……奥の奥?」  って、どこ? 「国語辞典オープ……」 「オープンするな!」  どうせロクでもない事に決まってる。 「良いのですか?ほら、大きな金玉ですよ。さぞかし濃い種汁を作ってくれると思いますが。特濃ザーメンを己が体内のどこにぶちまけられるのか、あらかじめ知っておいた方が良いのではないですか?」 「キャアー!!」

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