経験の無い圧迫感に思わず息を止めてしまった僕に、キヨくんは甘く囁いた。 「…玲、息吐いて。」 　意識して息を吐き出すと、グチグチと小刻みにキヨくんが僕の中へ入ろうと腰を動かしているのが感じられて、僕はその卑猥さに、ズクリと股間を持ち上げた。 　僕はゆっくり息を吐き出して、キヨくんを受け入れようと頑張った。何かツプリと突破した感覚と共に、あの指で震わされた場所をゴリゴリと撫でさすられて、僕はビクビクと痛いほどの快感に震えた。 「ああっ、あ、いいっ、きよくんっ！」 　僕は何だか怖くて、嬉しくて、気持ち良くて、ぐちゃぐちゃな気持ちで、キヨくんと交わった事を受け入れた。とは言え、僕には苦しさも強く感じて、無意識にシーツを握りしめていた。 　するとキヨくんは僕を繋がったままグルリと転がして、抱き合う形でじっと僕を抱きしめた。僕は妙にホッとして、キヨくんに抱きつくと、キヨくんは僕の唇に優しく舌を這わした。 　僕たちが交わるようなキスに夢中になりながらも、キヨくんがゆるゆる動き出したのを感じた。キヨくんを見つめれば、苦し気な表情で、たぶん僕を痛くさせないように我慢しているんだと気がついたんだ。 「キヨくん、大丈夫だから…、動いて。」 　自分でも掠れてしまった声で、キヨくんに囁くと、キヨくんは僕の胸の印をぎゅっと摘んだ。僕はビクンと胸を反らして、同時にキヨくんが呻く声を聞いた。 　それからキヨくんは堪えきれないように動き出して、僕はもう何が何だか分からないまま、揺さぶられて、キヨくんの甘く喘ぐ声を耳にした。それからキヨくんが僕の昂りをメチャクチャに扱くので、絞るような気持ち良さに弾け飛んだ。 　身体を震わせて、ぐったりした僕に、キヨくんは僕の中からゆっくりと出ていった。それは何だか寂しいくらいで、僕は思わずキヨくんの首に手を回して抱きついた。 「…玲？」 　僕は目を閉じたままキヨくんにくっついて、囁いた。 「もうちょっとだけ、こうしてて。」 　僕よりひと回り大きな身体に包まれて、汗ばんだキヨくんの身体の匂いを嗅いだ。ちょっと自分でも変態めいた行動だと思いつつも、しばらくイチャイチャ出来ないキヨくんを堪能したかった。 「キヨくん、大好き。」 　キヨくんはゴクリと喉を鳴らして呟いた。 「はぁ、玲が可愛くて、俺受験終わるまで我慢出来るかな…。キスは良いよね？」 　僕はチラッとキヨくんと目を合わせて口元を緩めると、キヨくんの唇に押し付けるように唇を合わせて言った。 「うん。僕もキヨくんのキス無しじゃ無理かも…。ふふ。」