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要員発表 1

「ランドルフ隊長!フェルナンさん!」 「ランッ…ドルフ隊長…!!」 ノエルは急に現れた2人に驚いたが、イスタは、ランドルフの表情を見て固まってしまった。 ランドルフが顔に青筋を立てているのがわかる。 「第2武器収容庫(こんなところ)に来て…また、扉を破壊しに来たんですか?」 フェルナンは、ノエルに嫌味を言いながら、胡乱な目を向ける。 ノエルは、あの一件以来、フェルナンには良く思われていないらしい。ノエルは青い顔で「もう壊しません」と首を振った。 そして、いつまでもノエルに後ろから抱きついたかたちで離れないイスタを見て、フェルナンはため息をつく。 「それと…実習生のエイブラムスでしたか?…いい加減リンデジャックから離れないと、実習先を変えられて、どこかに飛ばされますよ」 「…あっ!?すっ、すみません!!」 それまで固まっていた、イスタが両手を挙げながら、ノエルから離れた。 「…イスタ、お前…見回りしてるのかと思えば…そうか、休んでたんだな…ノエルと…。良い休憩ができて、きっと身体を動かしたくなったんじゃないか?…今から物資保管庫に手伝いにいってくるといい」 今いる場所から遠く離れた物資保管庫の方向を見ながら、ランドルフは穏やかな口調でイスタに命じる。 穏やかな口調に反して、顔には「ノエルに抱きついてたよな、許さんぞ」と書いてある。 「…ひっ…怖い…。はーい…喜んで手伝いに行ってきます!」 イスタは、正確にランドルフの意図を察して、身震いしながら言われた通り、物資保管庫へ向かった。 「イスタ、走っていいんだぞ~!」 ランドルフは、去っていくイスタにそう声をかけた。イスタはびくっと一瞬止まって、すぐに駆け出した。 ノエルは呆気にとられながら、イスタを見送る。 「…ランドルフ隊長、コンプライアンスに違反することだけはやめてくださいよ…?」 一連のやりとりをみていたフェルナンが呆れたようにランドルフにそう話しかけた。 ランドルフはフェルナンの声をさらりと受け流し、ノエルに向き合うと、微笑みながらノエルに尋ねた。 「それで、ノエルは何してたんだ?」 「えっと…イスタの故郷の願掛けを教えてもらってまして…」 ノエルはランドルフの笑みに謎の圧を感じながら、質問に答える。 「願掛けか…。ノエルの望みなら、叶えてやりたいな」 エメラルド色の瞳が色を含んでノエルを見つめる。ノエルはランドルフの意図を把握しかねて、助けを求めるようにフェルナンに視線を向けた。 「…討伐第1部隊の隊長が、実習生と張り合ってどうするんですか…それと、リンデジャックには全く伝わってなさそうですよ」 フェルナンは、冷めた視線をランドルフに向ける。 そして、第2武器収容庫の新しい鍵を確認をし始めた。 どうやら、修復された扉の確認に来たようだ。確認し終えたフェルナンは、ノエルに声をかけた。 「リンデジャック、それはそうと、こんなところに居ていいんですか?食堂の入口に特別機動部隊に任命された要員リストが貼り出されていましたよ?」

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