叶斗に誘惑してくれと言われて、俺はドキドキと心臓が波打った。身体の疼きは増すばかりで、早くアルファの逞しいそれを埋め込んで欲しいと全身が訴えてくる。けれども、俺の理性はまだ機能を緩めていない。 「…無理だって。…恥ずい。」 　既に四つん這いになった俺は、これ以上はどうしようなくて、叶斗を振り返った。するとゴクリと大きな音を立てて、叶斗が俺の窄みを指先で何度も撫で回して囁いた。 「そう言いながら、岳のここは凄い洪水になってる。恥ずかしい方が興奮するんだな、岳は。」 　叶斗の指先が、すっかり柔らかくなった俺の窄みを出たり入ったりするから、俺は甘く呻いて仰け反った。 「マジでむり…。かなと…。」 　俺が甘い声で叶斗の名前を呼ぶと、叶斗が後ろの方でぶつぶつと何か言いながら、グッと指を何本か押し込んで来た。その圧迫感と気持ち良さに、ブルブルと震えて甘く喘ぐと、叶斗がまた直ぐに指を引き抜いてしまった。思わず肩越しに振り返って自分でも甘える声だと自覚しながら、もう一度叶斗の名前を呼んだ。 　すると叶斗は俺を睨みつけながら、俺の濡れた窄みに自分のそれを擦り付けて、荒い息を吐きながら言った。 「俺ももう、挿れたくてしょうがない。挿れるぞ、岳。」 　そう言ってゆっくり、ズブリと埋め込んで来た。途端に何とも言えない痺れるような快感が腰を震わせて、びっくりする様な大きな喘ぎ声が出てしまった。でもそんな事を気にしていられたのはその時くらいで、直ぐに叶斗の送ってくる気持ち良さの繰返しに、俺はもう何もまともな事は考えられなくなってしまっていた。 「あっ、んっ、んぅっ！」 　グチュグチュと響く水音が、俺の欲しがる音だとは信じられなかったけれど、俺の身体は叶斗を欲しがって、悦んでいた。俺はもう、真っ直ぐ快楽へと突き進んで、後ろを振り返って叶斗に懇願していた。 「かなとっ、もっと、あ、ああっ。きて…？」 　ゆっくりと確実に俺を追い詰めていた叶斗は、歯を食いしばっていたけれど、苦しげに呻くと、つながったまま俺を仰向けにひっくり返した。そして噛み付く様にキスすると、そのまま俺の両腿を高く持ち上げて埋め込んだ部分を見せつけて言った。 「もう、さ、岳が熱くて、俺止められないから、覚悟、して。」 　そう言葉を刻みながら、俺に猛々しいそれを何度も突き立てた。攻め立てられて、もう限界なのは俺の方で、俺は締め付けられる様な快感に追い立てられて、喉を震わせて叫んでいた。 　痺れるような射精感の直ぐ後に、叶斗に胸をてっぺんをつねられながら挿出され続けると、ガクガクと身体を痙攣させながら更に空っぽの絶頂を貪った。 　ああ、俺メスイキさせられちゃった…？ぼんやりとそう口の中で呟く俺に、叶斗がゆっくりとだけど、大きく腰を何度か押し付けながら覆いかぶさって来て、俺をぎゅっと抱きしめて囁いた。 「…あぁ、岳に殺される…。本当…、最高…。」 　そう言いながら、トロンと気怠い綺麗な顔を見せた。ああ、本当こんな顔されたら、無理なんだけど…。イケメンの破壊力半端ないよ。