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横になり、痙攣しているルイスは精液だったものにまみれている汚れた床を見つめていた。 十二分に男三人と狂乱を愉しまされた後、雑に投げ捨てられ、今牢の中は一人となった。 身体中、髪までもが汗と誰とも分からない精液にまみれ、酷い臭いがまとわりついていた。 毎日綺麗に整えていた髪は、ずっと手入れされていないかのようにボサボサに精液のせいで固まっていたりと酷い有り様となっていた。 顔めがけて男達の放った精をかけられ、拭き物代わりにされていたせいだった。 顔にまとわりつく髪も満足に払えない自分がやはり惨めで、泣きたくも自嘲したくもなったが、実際は放心状態だった。 何度も男達に吐き出された後孔からは、収まりきらなかった白い液が濃厚に垂れていたが、今はそのことに咎める者も、されとてそれを締める余力もなく、垂れ流しとなっていた。 一人になれてまだ安堵ができる最中、"それは"突然起こり出す。 それに気づいたのは最奥にまで満たされた三人分の白い液が熱く感じた時。 放った直後よりも熱く、それが燃えたぎるものとなり、腹部からルイスに襲いかかる。 始まった。 ぐつぐつと煮えたぎったマグマに突き落とされ、煮えられているような、焦熱地獄に全身を焼かれているような声にならないような激痛に、ルイスは激しくのたうち回った。 床に繋がれた鎖のせいで行動が制限されているのにも関わらず、限界まで引っ張ってはもがいていた。 繋がれた手枷や、乳首に付けられた己が囚人だと示すタグの痛みの方が可愛げがあると思うぐらい非にならない苦痛はやがて、皮膚に付いた精液も痛み出してきた。 その痛みはかつて顔にされたような灼かれるような痛み。 ここまでまたあの時の痛みを味わうことになるなんて。 もう嫌だっ、痛いっ、痛い⋯⋯っ! その悲痛な叫びは塞がれた口からはただの唸り声にしかならず、虚しく響くだけだった。 激しく動き回って振り払おうにも粘っこく付着したそれらには無意味なもので、ルイスを無慈悲にも痛めつけた。 ただあの子と一緒にいたいだけだったのに、何故こんな責め苦に遭わなければならないのだろう。 私が何をしたというのだろう。 この罪は消えないのだろうか。 この罰はいつになったら終わるのだろうか。 もうあの子には会えないのだろうか。 「⋯⋯く⋯っ、⋯⋯ふ⋯⋯ふ⋯⋯」 ミコ⋯⋯。

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