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第11話 欲望は止められない※

 首から背中にキスを落としながら僕を四つん這いにさせたタカは、僕の腰を引き上げて、自分の昂りで僕の窄みを何度か撫でた。 「はぁ…。奏、気持ち良い?撫でるたびに奏のここヒクヒクして吸い付いてくるよ。ふわふわして、少し赤らんで美味しそうだ。」  僕はタカにいやらしい事を言われる度にゾクゾクして、そのヌルついた芯のあるモノを挿れて欲しくて堪らない。だからなのか、タカのそれを呑み込もうと思わず腰を揺らしてしまった。 「ああ!我慢できないっ!」  切羽詰まった呻く様な声を発しながら、タカはゆっくりと僕の中に入ってきた。入り口をぐちぐちと拡げるように出し入れされると、それは何とも言えない感覚で、ビクンと自分の昂りが疼いて揺れるのが分かった。 「はぁっ、…ううん、あ、あぁっ!」  いきなりタカが僕の敏感な場所に突き立てるから、僕はシーツを握って喘いだ。すっかり僕の感じやすい場所を覚えたタカは息を荒げながらもゆっくりと僕を追い詰めた。 「…!かなでっ!そんなに締め付けるとっ、はっ!」  急にタカの太ましいそれで大きく何度も動かれて、僕は背中を反って呻いた。ああ、なんか凄いっ!僕はタカに文字通り串刺しにされた。タカが大きな身体で揺さぶるから僕は必死にシーツに顔を擦り付けて、その激しさにせき立てられる快感に悶えた。  ふいに涎を垂らす僕の竿をタカの大きな手で(しご)かれて、僕は馬鹿みたいに首を振って強烈な快感に追い詰められた。そして弾けるように逝ってしまったし、その直ぐ後にタカが唸りながら僕の中で逝ったみたいだった。  汗ばんだ身体を僕の上に重ねて、タカは僕の耳元で囁いた。 「俺本当は中々いけない方なのに、奏としてると恥ずかしいくらいあっという間に逝っちゃうんだ…。奏としてると興奮して、全然持たなくて。悪い、もっと頑張るから。」  そう言って僕の中から出ると、タカはベッドの側でゴムを付け替えていた。ん?僕は恐る恐るタカを見上げた。タカはにっこり笑って、もう鎌首を持ち上げた自分のそれを手で摩って言った。 「長くはまだ無理だから、回数で奏を満足させるよ。まだ奏を満喫したりないよ、俺は。」  僕はタカの性欲の強さにびっくりしたけど、タカの逞しい身体を見つめていたら、ズキズキと兆してきてしまった。もちろんタカのねっとりした眼差しがそれを見逃す訳も無くて、タカは僕に覆い被さると、甘いキスを落としてきた。 「可愛い…。俺のビンビンなの見て興奮しちゃった?…ああ、もう濡れてる。」  そう言いながら、僕の昂りの首根っこを優しく撫で回した。僕はさっきの弾ける様な絶頂を思い出して、ズキズキと高まってしまった。  それから僕たちは自分たちの興奮ぶりに少し呆れ笑いしながら、もう一度身体を交えた。汚名挽回とばかりタカは執拗に僕を喘がせて、終わった時は僕の体力が限界だった…。  それにタカはすればする程上手くなっていく気がする。一番最初が事故に近い体験だったから、それを考えるとさすがのタカなのかな。僕がそんな事を考えてクスクス笑っていると、タカが僕を抱き寄せて顔を覗き込んできた。 「そうやって奏のエクボ見れるの、すげぇ嬉しいんだけど。まじで可愛いな、奏。何笑ってた?」  僕は悪戯な気持ちでタカの目を見つめて言った。 「ん?‥怒らないでね?タカがどんどん上手くなるなと思って。ほら、最初が酷かったから。僕たちあまり知識がないまま進んじゃったからだよね。」  するとタカは渋い顔をして苦笑いした。 「確かに俺は奏とそう言う関係になった事に舞い上がって、付け焼き刃の知識で強行したのは否めないんだ。いや、晴美からめちゃくちゃ指導が入ってさ。あいつ女しか相手にしてないはずなのに、すげぇ詳しくて。  俺も奏のあの青褪めた顔見たら、ちょっと怖くなって。だから手が出せなかった。でも奏の部屋でキスしたり、色々すればするほど興奮しちゃって、部屋に戻って俺まじで鼻血出してたんだ。」  僕は目を丸くして、タカの告白を聞いた。鼻血を出してるタカを想像すると少し面白くて、僕はタカの唇を指先でなぞって言った。 「じゃあ、これからは鼻血出さずに済むね?…僕もタカとするの気持ちいいから、きっとしょっちゅう欲しくなっちゃうと思うし。」  するとタカはため息をついて僕を睨んだ。 「これ以上は負担になると思って我慢してるんだから、俺をこれ以上煽らないでくれ!」  僕たちは笑いながら優しいキスをした。ああ、タカ大好き…。

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