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幸せに 3
「…橋名くん……プロポーズしてくれてる…?」
「は、…ぷろ…!?えぇ!?」
橋名は目を見開いて起き上がっている。
どこか焦っているような彼に、沙凪は寝転がったままくすくす笑った。
「ふふ。冗談だよぅ」
「いやその…将来的に…も…もうちょっとちゃんとした感じで…できればいいな?とは…?」
両手で顔を覆いながらもごにょごにょ言っている橋名だったが、沙凪もベッドから起き上がって彼の顔を覗き込むようにした。
「ありがとうね…橋名くん」
本当に、自分がごちゃごちゃ考えていた事を全部無碍にされてしまうくらい。
そして自分も同じように、素直にならないと向き合えないくらい。
真っ直ぐで、素直で、可愛い人。
沙凪は彼に抱き付いた。
「じゃあ俺、本格的に橋名くんに飼われちゃおーっと」
大きな掌に頭を撫でられながら、こんな風に守られている感覚に包まれているのがすごく安心出来て
ずっと欲しかったものはこれなのかもとすら思ってしまう。
「サナギさんを幸せにします…」
やっぱりプロポーズじゃんと思いながらも沙凪はくすくす笑って、彼に口付けた。
「うん。俺と一緒に幸せになりなさい?」
Fin.
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