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第27話
ふわっと身体が浮いたかと思うと、ベッドに降ろされた。
社長のいつも使っているベッド……
社長の爽やかな匂いが移っていて少し気まずいし、とりあえずまだ中に入ったままのものを早く取りたい。
「お手洗いを…お借りしたいのですが」
「連れて行く」
「いいですっ。いってきます。」
腰に力を入れて、ゆっくり廊下を進んだ。
トイレの鍵を閉め、自分で後ろに指を伸ばす。
エネマグラは簡単にずるっと抜けた。
でも、ローターはコードがついておらず、なかなか取れない。
それどころか奥に進んでいるような気もする。
指を入れる度、中でぶつかり合い、声が漏れる。
「おい魅弥、倒れてないか?10分くらいたってるぞ。」
「ふぇっ?だ、大丈夫です!少し、気持ち悪くて」
なんでこのタイミングで来るんだよ!
「気持ち悪いのか?お前の大丈夫は大丈夫じゃない。とりあえず鍵を開けろ」
「開けたいんですが、鍵に手が届きません!」
「そうか。なら、俺から開けるぞ」
「はっ?!ちょっ、やめてっ」
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