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第107話
寝苦しさに目を覚ました。
周りを見渡して納得する。
いくら大きいとはいっても一人用のベッドに3人で寝ていて、華弥は俺に抱きついている。
寝苦しいはずだ。
そっと華弥の身体を外して、ベッドから抜け出す。
勝手に冷蔵庫をのぞいて、3人分の朝ごはんを用意した。
朝ごはんといっても、簡単なものだけど。
「魅弥、おはよ。いい匂いがすると思ったら、朝ごはん作っててくれたんだ!これは味噌汁?食べてみたかったんだ」
朝からテンションが高いバートにすごいと褒められ、少しだけ照れる。
「勝手に食材使ったんだけど……」
「全然いいよ。この家のものは魅弥の好きなように使ってくれて構わない」
この家のものって……
俺が悪いことしたらどうするんだ。
「みー兄ぃおはよぉ〜ねむいよ〜」
華弥も起きてきたのか、目をこすりながら席に座った。
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