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「ふーっ、最高!」
仕事を終えて風呂上がり。心地いい夜風を浴びながらの缶ビールは格別....の筈だった。
「ちょっ...明」
肩越しに明を睨む。
唐突に背後に来ていたらしい明にボクサーごとスウェットを下ろされたからだ。
上はTシャツなまま、下はスウェットがだらしなく足元までずり下ろされベランダだというのに半裸だ。
「お前が声出さなきゃいいだけ」
「そんなこと言ったって...!」
ベランダの隣室には防火用の白く薄い壁のような仕切りはあるものの...
明はあろうことか膝をつき、俺の尻を横に拡げ、勝手に舌を出し穴を舐め始めた。
「ちょっ...ダメだって...」
抑えた声で窘めるも明が止める気配はない。
穴をつついたり貪られる粘着質で卑猥な音に次第に興奮と快感が襲ってきてしまう。
声を出すまいと奥歯を噛み締めた。
美容師の俺、篠田和樹。22歳。
明は俺の勤める美容院の客で、知り合ったのが約1年前だ。
深夜の静まり返った住宅街を眺めていた俺の後孔にぐ、と圧がかかる。
「....は、あ...っ」
思わずベランダの手摺りにしがみつくと尚更明は隆起したものを見る見るうちに俺の穴に押し込んだ。
明のモノを受け入れてしまった後はもう俺の身体は明に完全に支配されていく。
気持ちいい...。それしか浮かばないただの獣だ。
「....んッ...あ」
パン!とずり下ろし顕になった俺のケツに明が腰を打ち付けた。
その音が仕舞いに止まなくなると嫌でも小さな喘ぎが漏れてしまう。
「も、だめ....や、やめて、明」
クス、と繋がったまま背後の明が背中越しに上半身を抱き締め耳元で囁いた。
「やめて欲しい?ホントに?」
「....」
また、パン!と腰を打ち付けられ、あっ、と腰が砕けた。
「こ、これ以上は無理...中、行こう、明」
「えーっ?外のが涼しいし、隣もどうせ寝てるだろ、それに」
項垂れていた上半身を起こされ明の手のひらがシャツの下の素肌に触れ、乳首にかかる。
「....んん..ッ」
「さっきも言った。お前が声我慢したらいい話し」
はしたない喘ぎを漏らそうとする口元をベランダの手摺りに置いた腕で必死に堪えた。
俺と明の交尾のとある夜。
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