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最終話

 俺が、芙実のそこにムスコを押し込んでいくと、少しずつめり込むように入っていった。中は柔らかいけど、入り口の部分で強く締め付けられる。 「圭太…あぁ…ゆっくり挿れて」 「…うん…芙実…ゆっくり挿れるからね」  あぁ…芙実…俺たち、今、結ばれてる。  俺は、狭い芙実のそこに、少し挿れては慣らしてを続けながら進んだ。 「あぁ…圭太…もう少し…あん…先に」   芙実は俺を感じてくれている。たぶん、もう少し奥に、芙実の気持ちいいところがあるんだ。 「芙実…ここ?…もっと奥?」  俺は、腰を動かしながら、探った。芙実が蕩ける場所を。芙実が感じてる顔をもっと見たい。俺がそうさせてるって実感したい。芙実は更に腰を浮かして、俺を奥に誘おうとする。芙実の腹の上で芙実のアレが大きくなって、先がテカリ始めている。  俺は、ゴクリと生唾を飲んだ。 「あぁ…芙実…素敵だ…芙実…可愛いよ」 「圭太…あぁ…もっと…もっと…奥まで…ねぇ」  俺の腰の動きも、芙実の喘ぎ声も、激しくなってきた。 「ああん…圭太…圭太…凄い…ああ…いい…」  俺の腰の動きで、甘く、色っぽい声を出して、眉根を寄せて感じている芙実…俺の可愛い恋人。  ああ、大好きだよ。  すると、急に何処かから、テレビの音が聞こえてきた。まぁまぁの音量だ。  えっ…⁈これはもしかしてお隣の西村のおばちゃんの部屋の音か…そうだよ、シングルマザーの部屋は、平日の午前中は誰もいない。  ってことは…おばちゃんに俺たちのこの声が聞こえてる?…だから自分家のテレビの音が聞こえにくいのか、俺たちの声を聞こえないようにしたのか…?    うわぁっ…まずい…いや、まずいというか…おばちゃんは耳はそんなによくないって、芙実言ってたよな…えぇっ!…どっ…どうしよ。  芙実は、顎を上げて、ああん、圭太、もっと、ってねだっている。  ああ、わかってるよ、可愛い芙実。もっとだよね。俺は更に深く大きく腰を動かした。 「ううん…圭太…凄い…ああ…あぁ」  芙実の喘ぎ声は更に大きくなった。  俺は芙実にキスをした。というより、唇で塞いだ。  そうだ、ウチも何か音を流そう。  スマホ、スマホはどこだ。  俺は腰を動かしながら、片手で傍にある座卓の上を探った。あっ…あった。スマホを手にした俺は、ホーム画面のアイコンをタップした。  そう、ラジオ体操だ。  俺は、音量上げた。  急に、ピアノの音とおじさんの軽快な声がして、芙実は驚いて、俺の顔を見た。  俺は、お隣を指差すと、芙実も理由がわかったようで、はにかんだ笑顔を見せた。  その顔が本当に可愛いくて、俺は思わずキスをした。芙実、いっぱい感じさせてあげるからね。  それから、ラジオ体操第一から第三までを何度もリピして、俺たちは、たっぷりと愛し合った。  ねぇ、お隣さん。  これからも、大音量でラジオ体操するけど… どうか、許して…ね。                 おしまい

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