2 / 70

《基本的な作品設定(本編をお読みでない方向け)》

      【基本的な作品設定】      《前置き》    いつもありがとうございます(*´ー`*人)  こちらの記事は、本編である『ぼくはきみの目をふさぎたい』をお読みでない方でも、当作『ぼくはきみに鍵をかけたい』を気軽にお楽しみいただきたい、との思いで作成した、いわゆる「(作品設定の簡易的な)解説書」みたいなやつです。    本編をお読みでない方でも、これだけを抑えておけば(多分)なんだそれ…?とならないでお楽しみいただけるはず…!という、本編をお読みでない方向けの解説になります。  なお『ぼくはきみに鍵をかけたい』に必要かな?と思われる部分を抜粋しておりますので、簡易的な説明ではありますが、(たぶん)これを読んでおけばとりあえず作中の疑問はなくなる(はず)!  ……ですが、え〜わからないよ〜…というところがございましたら、お気軽にお尋ねくださいまし〜〜!    あと僕自身も書いていて「これは追記したほうがええか…」となったら追記します( 'ᢦ' )    ※よって、この記事内にある説明は本編『ぼくはきみの目をふさぎたい』の作中においても解説されている内容のため、すでに本編をお読みいただいた方は読まれなくとも何ら問題はありません。         ×××   ×××   ×××      Tips - 「属性」とは?  オメガバースを取り扱う当作では、アルファ・ベータ・オメガの分類を「属性」、男性・女性という分類を「性別」、性別と属性をあらわす際には「属性別」と表記しています(例えばオメガの男性の正確な表記は当作だと「オメガ属男性」となります)。         ×××   ×××   ×××      《目次》   ・簡単な世界観 ・ソンジュ(攻め)について ・ユンファ(受け)について ・アルファ属について ・ベータ属について ・オメガ属について ・つがい化と運命のつがいについて         ×××   ×××   ×××      《簡単な世界観》    舞台は大和日本国(やまとにほんこく)。通称「ヤマト」。いわば計六種の属性別が存在する現代日本のパラレルワールドと考えるとよいか。なお両性生殖器をもつアルファ属女性、オメガ属男性が存在するため、公的に同性結婚が認められている。  →ちなみに、アルファ属のみ男女かかわりなく、一夫多妻(一夫多夫、一妻多夫、一妻多妻)制度が認められている。優秀なアルファ属の子孫を増やすため。         ×××   ×××   ×××      《ソンジュ(攻め)について》   ✼九条(クジョウ)(ヲク)松樹(ソンジュ)  アルファ属男性。186センチのモデル体型、やや筋肉質な体型を持つ24歳の美男子。  色が薄めの金髪に象牙色のなめらかな肌をもち、凛々しい形の眉は濃茶。鼻がしっかりとして高く、まつ毛の長いタレ目で、唇は若々しくぷっくりとした艶のある朱色。脚は長いが顔は小さい。瞳はアクアマリンのような神秘的な水色。基本的にワイシャツとスラックスなど、きちんとした格好をしていることが多い。顔立ちは甘く若々しいものの、落ち着いている上品な印象をもたれやすいため、わりと30歳前後に見られがち。まさに「甘いマスク」といってよい美男子。ミステリアスな、ちょっとだけ危なげな色気がある。    また声は一般の男性よりも重低音的だが、それはソンジュが意識的に深みを帯びさせた発声方法を取ることが多いためで、興奮すると上ずった声を出すことも多い。基本的にゆっくりのんびり喋りがち。色っぽい低音の美声。    →ヤマトのアルファ属にのみ与えられる「(ヲク)」という称号は本編だと重要な要素ではあるものの、「鍵」ではさほど重要ではないので説明は割愛。  →「鍵」のソンジュは本編とちがい、「神の目」(他人の感情や思考を見透かす目)をもっていません。また背中の「九雀(くじゃく)」のタトゥーも「鍵」では重要ではないため、たぶん無いです。         ×××   ×××   ×××    《ユンファ(受け)について》   ✼月下(ツキシタ)夜伽(ヤガキ)曇華(ユンファ) (※「鍵」での戸籍上の名前は九条(クジョウ)夜伽(ヤガキ)曇華(ユンファ))  オメガ属男性。178センチの骨太体型であるが痩せ型で、極めて肌の色が白い27歳の美男子。  やや長めの黒髪で凛々しい眉も黒。鼻筋が通った高い鼻に、赤い肉厚な形の良い唇。やぼったさのないすっきりとした一重でツリ目。瞳は基本的に薄紫色だが、光と影の加減で色を変える、タンザナイトのような多色性をもっている。儚げな品のある美貌だが、芯の強さが垣間見える正統派美男子の要素もふくまれた顔立ちである。  なお、声は爽やかな甘い青年らしい低音(一般的な男性よりもやや軽めの低音)。聞いていて威圧感のない、誰もが耳心地がよいと感じるような男性の美声。    →ヤマトのオメガ属にのみ与えられる「夜伽(ヤガキ)」という称号も本編だと重要な要素ではあるものの、「鍵」ではさほど重要ではないので説明は割愛。  →「鍵」のユンファは本編とちがい性奴隷ではないため、ニップルピアス(乳首につけるピアス)をしていません。また下腹部の淫紋タトゥーも無いです。         ×××   ×××   ×××      《アルファ属について》    世界人口のうち2パーセントほどと三属性中二番目に少ない属性であり、知能や身体能力が飛びぬけて高く、また美貌の者が基本というほど多いため、世の中ではいわゆる希少なエリートとして認知されている。  男女とも大柄になりやすく筋肉がつきやすい体質。顔立ちも切れ長の目、高い鼻、などしゅっとした人が多く、いわゆるクールビューティーやモデルっぽい容姿の人が多い。    女性は膣と子宮、卵巣の他に陰茎と睾丸(大陰唇に内蔵)をもち、男性の陰茎は他属男性よりもサイズが大きい。女性は自身が妊娠するほか、膣をもつ相手とも子孫を残せる。  またアルファ属には月に一度、男女ともに「狼化」と呼ばれる生理現象が一週間ほど起こる。この「狼化」はその名の通り狼になってしまうというもので、個人によって形態もさまざまであり、その形態は以下の四種類にわけられる。   ・四つ足で歩く本物の狼のような「狼型」   ・二足歩行のできる人の面影をのこした「人狼型」   ・上記二つの型がその月によってランダムに訪れる「自由混合型」   ・「狼型」と「人狼型」を自分の意思で切り替えられる「自由選択型」(ただしこの型のタイプは極まれにしか生まれない)  →ソンジュは「自由選択型」    この「狼化期間」は野性的、本能的な状態になりやすく、個人差や場面、場合、環境によって差異はあれ人間的な理性よりも動物的本能が優勢になりがちなため、その一週間は法律で外出を禁じられている。  ちなみに、「狼化」したアルファ属の陰茎もまたイヌ科のペニスに近い形に変化する。    またアルファ属も「フェロモン」をもっており、個人差はあるが、アルファ属のフェロモンは香水のような匂い(+ほのかな獣臭)であることが多い。  特にアルファ属の生殖相手として相性がよいオメガ属はアルファ属のフェロモンに敏感であり、そのフェロモンを嗅いだオメガ属は性的興奮が高まる、頭がぽーっとして酔っ払ったようになる(運命のつがいであればなお効果は絶大)などの反応が起こる。  なお、狼化期間にかぎらず、アルファ属の聴覚、嗅覚は狼とほぼ同程度に優れており、夜目も効く(狼同様に「タペタム」という器官を目の奥にもっているため、暗闇の中では自発的に目を光らせることによって、暗中でも物が鮮明に見えるようになっている)。         ×××   ×××   ×××      《ベータ属について》    世界人口の97パーセントを占め、いわゆるマジョリティ(多数派)であり、世界のあらゆるものにおける基準となっている属性。三属性のなかで一番の優性遺伝(属性が子孫に引き継がれやすい)をもつ。そのため、ベータ属と他属性が生殖をすると、生まれてくる子どもは高い確率でベータ属となる。    その人口の多さから、価値観や社会的システムにおいてもほとんどベータ属に準じていることが多い。  ベータ属は陰茎と睾丸をもつ男性、子宮と卵巣、膣をもつ女性の明確な二分類であり、ベータ属同士で子孫を残す場合は、男女の組み合わせでなければならない。  →そのため、ベータ属に基準が置かれている世間では異性愛こそが当然の本能、正常な愛という価値観が浸透しており、両性生殖器をもつアルファ属女性、およびオメガ属男性が存在していてもなお同性愛者はマイノリティかつアウェイである。    もはやアルファ属は優秀者の代名詞ともなっているが、ベータ属の中にも優秀な者は数多く存在している。ただし良くも悪くも優劣の差が大きい属性であり、能力のみならず、容姿においても「属性ならでは」の特徴はないので、美形もいれば容姿に劣る(と見なされる)人もさまざまいる。         ×××   ×××   ×××      《オメガ属について》    世界人口の1パーセントほどしかいない数少ない属性であり、生殖にのみ特化している特徴をもっているとされた結果、差別的に虐げられてきた過去を持つ(人権運動がなされはじめた現在においてもその差別意識はいまだ根強い)。両親の属性別にかかわりなく、突然変異的に胎児のとき決定される属性。    ベータ属女性よりも男女ともに小柄になりやすく筋肉がつきにくい体質。色白が多く、乳首や粘膜の色もあわいピンク色をしていることが多い。  なお科学的な根拠はないが、オメガ属は知能も低いとの偏見が今もなお世界には根強く広まっている。  →その理由は生殖に特化しているとされる属性の身体的特徴や、どうしても小柄になりやすい、筋肉がつきにくい体質のため、他属性よりもたしかに身体能力は劣っているせいで、戦時中はなおオメガ属は総じて能力値の低い、生殖にしか能のない属性と見なされてきたため、今も十分な教育を受けられない人が多いためである。    また男女ともに大きな丸目、小さな顔、控えめな鼻、といったような童顔になりやすい。一般的には成人してもなお少年・少女のような容貌の者が多い。  →ただし先述どおり突然変異的に決定される属性のため、(代々混じり気のないアルファ属家系の)アルファ属×アルファ属の夫婦のもとに生まれたオメガ属は、アルファ属の(両親の)容姿や身体の特徴、アルファ属の体質等を受け継ぎやすい。  →ユンファはそのパターン。    男性は陰茎と睾丸のほか、(ベータ属およびアルファ属男性でいう)会陰のあたりに膣口が開いており、膣、子宮、卵巣ももっている。男性は膣をもつ相手とも子孫を残せるほか、自身が妊娠することもできる。  女性は膣、子宮、卵巣のみをもつ。    なお、オメガ属の膣内の構造は他属女性の膣内よりも複雑な構造となっており、挿入された陰茎に独特な強い快感を与えることから、いわゆる「名器」とされている。  また、特にオメガ属男性は膣内にリング状の「前立腺」をかね備えているため(なお直腸にもそれは接している)、オメガ属女性の膣内よりも挿入された陰茎へさらに独特な快感を与えるとされる(なお、オメガ属女性の膣よりも男性の膣のほうが「名器」とされるか否かに関しては、個々人の嗜好によるため意見がわかれている)。  →そのためオメガ属は、他属男性に性的な意味での「憧れ」を抱かれており、オメガ属そのもの、およびオメガ属男性そのものが一種のフェチズムとしても認知されている。  →また、膣のあるオメガ属男性と他属男性のセックスは、特に他属男性から「男性同士のセックスである」という認知がされにくい。  そもそもオメガ属男性じたいが男性というよりかはどちらかといえば女性として認知されがちで、もっといえば、ある意味では独立した「オメガ属男性」という認知のされ方をしている傾向がある。→そのため、他属男性がオメガ属男性とセックスをする性的指向的なハードルは低い。    なおオメガ属は男女ともに体臭が甘い匂い(花や果実などの匂い)がすることが多く、体液においてもほんのりと甘味をもっていることが多い。そのためオメガ属の肌を舐めると甘い。  →ユンファは桃の果実の香り。    またオメガ属には月に一度「オメガ排卵期」と呼ばれる生理現象が一週間ほど起こる。  →いわゆる「ヒート(発情)」であるが、「発情」という言葉が差別的であるとの見方から、ヤマトでは(他属女性の排卵期と区別して)「オメガ排卵期」と呼称が改められた。  オメガ排卵期中のオメガ属は男女ともに性的興奮や身体の感覚が極めて高まっており、微熱が出ることも多く、また分泌されるホルモンの影響で普段より楽天的かつ頭の働きが鈍くなる(酔ったときのようないい気分状態になる)人が多い。  →ただし抑制薬はあり、それを飲むとほとんど普段通りの状態になる。  またこの期間中に膣内射精をされると、ほぼ100パーセント妊娠する。  →ただしほぼ100パーセント妊娠をふせぐ避妊薬はあり、その避妊薬はオメガ属の体にほとんど負担をかけないものである。    またオメガ排卵期を迎えたオメガ属は、濃いフェロモンの匂いを放つようになる。人によってフェロモンの匂いにも個人差はあるが、多くの場合はミルキーな、例えばココナッツやバター、ミルク、バニラのような甘い匂いであることが多い。  →オメガ属のフェロモンには他属性別(特に男性、もっといえばアルファ属男女)の性的興奮を誘発する効果があるが、わけもわからず強姦に至ってしまうまで理性を揺るがす効果はない。→しかしオメガ排卵期中のオメガ属を強姦したさいに「(フェロモンで)誘ったのはオメガ属だ」と主張し、減刑をもくろむ容疑者が後を絶たない。    またこの期間中は膣や子宮の動きが活発になり、その動きで挿入された陰茎を自ら刺激する。そのことから他属男性の一種の性的な憧れともなっており、オメガ排卵期中のオメガ属は、特に身勝手な理由で強姦されてしまうことが多い。         ×××   ×××   ×××      《つがい化と運命のつがいについて》    アルファ属とオメガ属間にのみ存在する肉体的な契約であり、お互いのDNAをお互いの体に取り込むことで、アルファ属はつがいのオメガ属への庇護本能が強く芽生え、オメガ属はつがいのアルファ属の子孫しか妊娠できなくなる。  →なお関係性を「つがい」、それにともなう肉体的な両者の適合を「つがい化」という。    なおオメガ属がつがい化できるアルファ属は一人のみである一方で、アルファ属がつがい化できるオメガ属の人数に制限はない。  →また医学の発展により、厳しい審査基準をクリアすればアルファ属のみつがい化を解除できる。    ただし、遺伝子的な相性が100%といって差し支えないほどずば抜けて良いアルファ属とオメガ属がつがい化すると、アルファ属はつがいのオメガ属以外に性的興奮を覚えなくなり、事実上つがいとなったオメガ属その一人のみがそのアルファ属のつがいとなる。  それを俗に「運命のつがい」と呼ぶが、実際にそうかどうかにはかかわらず、「運命の人」という意味合いにおいてもそう表現されがちである。  →また「運命のつがい」は肉体の遺伝子的な相性の良さから、セックスをするたびに肉体のミトコンドリアが刺激、活性化・クレンズされ、両者共いわゆる「不老長寿」となる。    つがい化する簡易的な流れは以下。   ・オメガ属がオメガ排卵期を迎える。   ・アルファ属が狼化期間を迎える。   ・アルファ属がオメガ属の膣内に射精する。   ・アルファ属がオメガ属のうなじを噛む。       ×××   ×××   ×××      以上。 (必要に応じて追記予定)

ともだちにシェアしよう!