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 遮光カーテンに覆い隠された夜空を張った窓ガラス、消されたままの天井の照明――しかしこの妖しい真夜中の寝室で唯一、暖色の灯(あか)りをはなつベッドサイドランプによって、乱れて無作為なひだの波打つ白いシーツ、それが一面に被せられたキングサイズのベッド――ひいてはそれの上、ランプ寄りの左方に乗っている俺たちばかりは今、その夕明りに薄ぼんやりと照らされている。  そう…その橙(だいだい)色の灯りにぼんやりと照り映える、白皙の美男子の――力なく斜(はす)へ伏せられたそのうら悲しげな表情をうかべた美貌、はぁ、はぁと淫らな焦燥の吐息をこぼす、たっぷりと唾液に濡れてつやめく肉厚な紅い半開きの唇、それから、うっすらと甘やかなうす桃色が内側からにじみ出た痩せた両頬――何より黒のまつ毛の長い切れ長のその両目、その潤んだ赤紫の瞳は今、自分の開かれた脚のあいだに座る俺を見上げ、か弱い涙をチラチラと光らせている。  なおユンファさんは今、その仰向けに寝ている体に、上はボタンの全て開けられた黒いパジャマを――それもその人の真っ白な胸から胴体はあらわになっている――、そして下にはいまだ解錠のされていない貞操帯――色白な陰茎と陰嚢(いんのう)を囲う黒い鉄格子、そして陰茎の根本にはまったリング、そのリング上部中央に取りつけられたハート型の錠、そしてその錠につながる二本の黒い革のベルトが、V字をえがいている貞操帯――のみを着けている。  ――それはここに至るまでに俺が、その人のパジャマを脱がせていったためである。  ……荒っぽい、焦慮(しょうりょ)に駆られたような愛撫をしながら――その紅い唇を貪り、なめ回すようなキスをし、またその人の赤らんだ耳を舐めすすりながら、彼の黒いパジャマのボタンを急ぎ外してゆき――、  そしてそれを全て開けおえたなら今度は、その青年らしい膨らみをもった胸を乱暴に揉みしだき、またツンと粒だった乳首をこねたりつまんだり、はたまた軽く爪先で引っかいたりしつつ、その人の黒い細身の首輪がよく似合う長めの首筋、浮きぼりな鎖骨、紅い痕のついたなめらかな胸板、ひくひくとなまめかしく痙攣するみぞおち、とその生白い引き締まった上体を上から下へと口づけ、舐め回してゆく…――と終始ぴくんっ…ぴくんっと慎ましい反応を示していたユンファさんは、ん、ん、としばしば、極めて小さい可愛らしい声をばかりもらしていたのだが……、  俺の唇と舌とがうっすらと縦筋のういた硬い腹、丸めなへそ、とそこまできたところで、その人の下半身がまとっていたパジャマのズボンと下着のゴムにするり、と差し込まれた俺の両手に、そのお尻の丸みを撫で回すようにしてそれらを脱がされてゆく、そのさなか……、 「まさかこ、興奮…しているの、ソンジュ…、こんなに荒っぽいこと…今まで……」  と困惑しているらしい震えた小さい声で、しかしどこか嬉しそうに俺に尋ねてきた。 「らしくない…君、やっぱり変だ…。どうして…」 「…変? ふ、…」俺はユンファさんの脚からズボンや下着を抜き取りながら失笑した。 「却(かえ)って邪魔なだけでした、ずっと…間男共の精液も、…いいえ、その男らの存在自体が、殺してやりたいほどに…、つまり…――勘違いされていたんでしょう、貴方は…、…しかし俺の嗜好にはそもそも、初めから〝寝取られ趣味〟などというものはありませんでした。――どうしてそんな余計な…、ユンファさんはいつだって俺の高嶺(たかね)の華だった…。それは出逢ったときから、そして今も尚(なお)……、……」  俺はここでふと目に入った、最愛の美男子の白皙にかけられた黒い「鍵」を見下ろして、あまりの幸福に震える奥歯を噛みしめ――痙攣する唇で前歯を見せて笑った。  その「鍵」をいつまでも見ていたくてまばたきをも忘れ、まぶたを閉ざさぬようにと戒(いまし)め、目を見開いた。俺の両頬は歓(よろこ)びに熱くなった。そしてそのいやまさる歓びのまま、興奮に上ずり震えた声でこうまくし立てた。 「夙(つと)に貴方というだけで俺には十二分なほどだったんだよ、ねえユンファ、ごめんなさい俺が馬鹿なばかりに貴方に辛(つら)い思いをさせてしまって、だけれどもういいんだ、いいんだよもう俺のために好きでもない男に抱かれなくて、…だって俺には貴方以外の何も必要がないのだから、必要がないものを何故求めるというのか、…それにしてもよかった貴方が思うより大人しく従ってくれて、そうじゃなきゃあいつらを殺しているところだ、…はは、貴方も殺しているところでしたよ…、こうじゃなきゃね…、いいえ…そう…――そうなんだよ…、逆にいえば俺は貴方に纏(まつ)わることでしか欠乏しないんだ、だから俺は貴方だけを必要としているんだ、俺は貴方しか求めない、何故なら貴方以外を求める必要がないからだ…――ふっふふふ、…だからずっとこうしたかった…。本当はずっと、ずっと貴方にこうしてやりたかったんです俺は、…はは、ね、俺、ほら、ほらま(・)と(・)も(・)じ(・)ゃ(・)な(・)い(・)から…んふふ、…愛してるよユンファ…、……」  いい終えてから俺は、膝を立てさせたそのあらわな細長い両脚のあいだで頭を下げ、その両方の雪白の内ももに軽くちゅ、ちゅと上から下までひと通りキスをしていこうとした。――しかしそのさなか「ん…っ♡」と切ない、しかし先ほどよりも甘ったるい声をあげ、腰をビクンッと大きく跳ねさせたユンファさんに、 「早く…君が欲しい……」と陶然とつぶやくように言われながら、頭頂部をやさしく撫でられては…、  今すぐに「解錠」してあげなければと俺は奮(ふる)って頭をもたげ、その開かれた両脚のあいだに、両膝を開いて正座をした。ところが…――、 「……、…、…」  自分が早急な行為を求めてきたわり、ユンファさんはどうしてかとたんに――今はさぞ窮屈だろう膨れた陰茎を囲う黒い檻、その檻上部のハート型の錠に留められたV字の黒革のベルトと、よほど性器のみを見られるより恥ずかしいのか? しかし俺は先ほど、すでにその「鍵」をじっくりと眺めていたのだが…――自分の貞操帯(鍵)の着(か)けられた恥部を隠したそうに、心もとなさそうに両膝をこすり合わせた。  ……何にしても、俺はその初心(うぶ)に恥じらうような長細い白い脚にそそられた。  それで…――。 「…ふふ、恥ずかしいのだね…、可愛い…。だけれど…」と言いながら彼の両膝をつかみ、ガバリと無理やりその両脚を開いてやった。 「駄目。だってこの綺麗な長い脚を閉ざして隠してしまったら、〝鍵〟を開けてあげられませんから…」 「……っ! ……、…」  すると怯えたようにビクンッとしたユンファさんが、斜にそのうす赤い顔を伏せたまま切ない涙目で俺を見上げ――、  ――そして今に至る。というわけである。  ……しかし彼は俺にそう言われたなり、その無理に開かされた両脚をふるふるとわななかせながらも、もう閉ざそうとはしない。 「…そう…、俺に〝鍵〟を開けてほしいのなら、きちんとその〝鍵穴〟を俺に見せないと…――それに…」  俺はふと目を伏せつつ、パジャマの胸ポケットから鍵を取り出し――それの銀の先端でカチカチと、見下ろした貞操帯の――ちょうど無毛の生白い恥骨の上にのった――黒いハート型の錠を軽く叩いて示しながら、微笑する。 「ねえユンファさん…、一つ、とってもいいことを教えてあげる…――貴方にかけられたこの〝鍵〟は、貴方の夫の俺にしか開けられないものだけれど…、といっても、貴方がきちんといい子でおねだり出来たら、俺はいつだってこの〝鍵〟を開けてあげる…。…だからこれから〝鍵〟を開けてほしくなったなら、この〝鍵穴〟を俺に見せながらこう言うんだ…――〝僕の鍵を開けてください〟…。」  ここで俺は「だけれど…」と目を上げ、ユンファさんの顔を見る。  彼はそのやや斜めった全体がうす赤く染まった美しい顔に、やはり今にも泣き出しそうな、怯えたような表情をうかべ、俺を小刻みにゆらぐ赤紫の瞳で見上げている。――俺は愛する夫のその表情に満たされ、自然もっと口角をつり上げた。 「その時には勿論、何故〝鍵〟を開けてほしいのか…、その理由も添えなければなりません…――そうだな、例えば…〝ソンジュとえっちがしたいから、僕の鍵を開けてください〟…といったように…、わかった……?」 「……、…」  するとユンファさんは浅くこく…と首肯(しゅこう)した。  俺はやわらかく両目を細めて「いい子だね」と微笑みかけながら、「じゃあ…」 「ほら、どうぞ…、俺におねだりしてごらん…」 「……、…、…」  ユンファさんの美しい黒い眉が含羞(がんしゅう)にわずか寄る。  しかし彼はその潤沢な赤紫の瞳で俺を見上げたまま、は…は…と淫らな息をもらす慄(ふる)えた紅い唇を小さく動かし、またもう少しその膝を立てた両脚を俺へ向けて開きながら――細い静かなため息をつくような震えた小声で、こう言った。   「ぼ、僕の〝鍵〟を…開けて、ください…。ソンジュと、えっちがしたい…から…、開けてください…。僕とえっち、し、してくだ…さい……」 「……ふふ、上手だ…、いい子だねユンファ…。いいよ、それじゃあ〝鍵〟を開けてあげようね…、……」  俺は錠の鍵穴に鍵を深く根本まで差し込んだ。回すとカチ、と「解錠」の小気味よい軽い音が立つ。  ――するとその錠に手放されたV字に繋がっていた黒い二本のベルトはふっとゆるみ、外れた。さらに俺が陰茎を囲う檻をつまんで引っぱったなり――黒いクロッチに取り付けられた、ピンク色の細身のバイブが彼の膣内からぬるる…と抜けてくると…、 「く、んん、♡ や、っみ、見ないで、…」とユンファさんはとっさ内また気味に、また脚を閉ざそうとした――もちろん俺は「駄目」と両方の内ももを掴んで阻止し、またぐっと開かせなおしたが。 「……、…、…」 「…ふ…、……」  そしてまたバイブを抜いてゆく…、なるほど…今に抜けたそのバイブの先端とひくっひくっとしている桃色の膣口、のみならずクロッチとその会陰やくすみのない極あわいうす桃色の大陰唇とのあいだに、つーと幾本かの細いきらめく銀糸がひいて…――ユンファさんが先ほど脚を閉ざして隠したかったのは「これ」か…、俺が起き上がった、すなわち「解錠」の気配に思わず隠そうとしてしまったのだろう、あわや俺に「これ」を見られてしまうと――、 「はは…、ああ、艶(なま)めかしい糸が何本も紡がれてしまっている…――まさかここまでとろとろに濡らしてくれているだなんて…、俺にしてみればとても嬉しい驚きだけれど…恥ずかしいの…? それとも、大好きな俺に幻滅されたくない……?」  俺はむしろぞくぞくと歓びで興奮してきてたまらないのだが。 「……はぁ、…は…、ち、ちが…は、…違う…けど、もう何でもいいからは、早く…」するともの狂わしく腰をくねらせるユンファさんは、早く、早くと息を上げながら急かしてくる。 「ずっと我慢して、たから、昨日から…もうお願い、早く挿れて、…おちんぽ、早くソンジュのおちんぽ欲しい、奥まで、…こ、ここに、…」  とそれも喘ぎ喘ぎ言いながら、自分でくぱぁとその濡れそぼった桃色の膣口を、彼は両手の指で開いて俺を誘ってくるのである。――しかしそれでいて、次には今にも泣き出しそうな声でこう言うのである。 「はぁ、…はぁ、…変態オメガまんこに…どうしようもない淫乱な僕の馬鹿まんこに、君のおちんぽ、早く、――僕の一番奥までおちんぽ挿れて、…早くちょうだい、お願い、早く……」 「…勿論…。俺というつがいのために発情してくれた俺の可愛い猫ちゃん…――だけれどそうした愛すべき貴方を、馬鹿だ淫乱だ変態だなどと罵(ののし)るような男ではないんだよ、俺は…」  ……この美男子を陥(おとしい)れたかの男はこういうとき、『これだけのことでこんなにまんこを濡らして、この変態、この淫乱馬鹿オメガ』とでも冷罵(れいば)したのかもしれないが、俺は間違ってもそんな愚かな男とは違う。  だが、結局のところその前例に重ね合わされたこの羞恥と恐れもまた、ユンファさんが俺を愛している証拠の一つではあるから――幻滅されたくない、ひいては俺に捨てられたくない一心でのことであるから――、俺はこれでなかば悦んでいるのだった。 「さあ、何にしてもすぐにご褒美の俺のおちんぽをあげるからね…――だけれど、もう少しだけ待っていてね…、……」  というのは、何もこの期(ご)に及んでまだ夫を焦らそうというのではない。――俺は彼のお尻が敷いている貞操帯のその黒いベルトを、――挿入の邪魔になるので――その人のお尻の下から引っ張りだし、取り去ろうとしているのである。  しかし俺の――すっかり発情しきった――猫ちゃんは、自分の手で開いたままのその桃色の膣口をひくっ…ひくっ…と収縮させ、そのたびこぷ…とろ…と愛液を溢れさせていたが、 「はぁ、はぁ…、あぁ、おかしくなっちゃ…、やさしいのだめ…、やさしくされるの…、早く…僕の発情したぐちょ濡れまんこに、早くソンジュのおちんぽ…――ぁ、♡ あぁ、♡ ソンジュ、ソンジュ、もう我慢できな…ッぁあ、♡」  いよいよ我慢の限界か、自分の中指と薬指をそこに突っ込んでぐちゅぐちゅ…――まあ「鍵」をされていてはそうして自分で慰めることもできないので、邪魔なそれが取り払われた今、ある意味ではタガが外れてしまったのだろう。 「……はは、俺の許可なくオナニーをしては駄目だと言ったのに…、……」  ……だがまあいいか、今回は大目に見てあげよう…――ソンジュ、ソンジュと俺のことだけを想いながら狂おしく自慰(じい)に耽(ふけ)っているその愛する美男子のあで姿を見ては、欣幸(きんこう)のあまり咎める気が起きない――ただ、その実貞操帯はもう取り払い終えているのだが。  ……そこで今のうちに、と俺は一度立ち上がり、パジャマのズボンと下着を急ぎ下ろして脱いだ。するとあらわになった、上向きに反り立つ俺の陰茎を見つけたユンファさんは……、 「……ぁ…♡ ソンジュのおちんちん…♡ …………」  とたんにとろんとした両目でじいっとそれを凝視している、いや、ぽうっと魅入っているが――もはや手を動かすことをさえ忘れて――、俺は気に留めず、再度その場に両ももを開いて正座する。  そしてなかに突っ込まれたままの、しかし静止している彼の二本指の背を、自分の勃起でペチペチと叩く。 「ユンファさん、こ(・)れ(・)は要らないの…? まあ自分のお指でいいのなら、俺はそれでも…」 「っ嫌、嫌だ、ソンジュのおちんちん欲しい、挿れて、…」  するとハッとしたユンファさんは、泣きそうな顔をふるふると小刻みに横に振りながら指を抜き、再び膣口をくぱ…と開き――そして眉尻を下げ、俺の目をじっととろめいた涙目で見つめながら、 「く、下さい…。君のおちんちん、僕のいやらしいおまんこの一番奥まで挿れて…、…ください…。そのおっきなおちんちんで、僕のポルチオいっぱい突いて、…いっぱいイかせて、…く、ください……」 「…ふふ…上手に可愛いおねだりが出来たねユンファ…、いいよ、勿論…、……」  と当然快諾した俺は、ひくっ…ひくっと愛らしい収縮を繰り返しては愛液を溢れさせているその桃色の膣口に、まずはぬる…ぬると亀頭をこすりつける。が、 「熱(あつ)、ぁ…っ?♡ …?? ま…待って、ソンジュ…」  するとユンファさんはビク、と腰を跳ねさせたのち、「ゴム…」と小さい声で言いながら、俺の下腹部のほうへ両手の指先を伸ばし、挿入を一旦止めようとしてくる。 「ゴム…、ゴム、着け忘れ…――っあ、?♡」 「…ん…? ふ、…」  と、しかし俺は鼻で笑うだけで、ぐぷんっと――何の隔たりも被せられていない――亀頭を、その窄(せま)い桃色の膣口に押しこんでしまった。 「ぁ、♡ ぁ…?♡ だ、駄目ソンジュ、ゴム…ゴムは…?」  するとユンファさんは驚きと困惑に目を見開いて俺を見上げてくるが、俺が彼の両手をゆるく掴み、そのまま前のめりつつ、ぬぷぷぷ…とゆっくり腰を落としてゆくと――そのまま奥へ迫ってくる俺の熱く硬い勃起、その長年待ち望んできた本物の俺の肉身の感触、その熱い幸福な快感に――「あっ…♡ あぁ、♡」と甘美な声をもらしながら眉をひそめつつ目を細め、ビクンッと腰の裏を跳ねさせながら浮かせる。 「…ぁ……う、うそ…うそ、そんな……」  そして次にはそう、ぼう然としたユンファさんはそのまなじりからほろ、ほろと涙をこぼしながら、「ぁ……ぁぁ…」と頭が真っ白になったかのような声をもらし、ただその突き出された下腹部を快感にわななかせていたが――俺のにやけた顔が自分の顔に迫ってきたなりハッと我に返り、切に訴えかけるような顔をふるふると横に振りながら、 「まっだめ、待って生…っこ、これじゃ、待って…ぁ…ゴム…、ゴム…、うそ、生で…入っちゃ…、熱いの、入ってくる…、ね、ねえだめ…ねえ生だよ、これじゃ、…駄目…だってソンジュ、なま嫌なんじゃ…」 「嫌だなんて…、誰が言ったの…?」  何も着けずに――初めて…やっと――何の隔たりもなく…貴方だってずっとこれを望んでいたはずだ、…それなのに…――腹立たしくなった俺はここで思い切り恥骨を押し出し、ばちゅんっとその濡れた会陰に打ちつけ、…そうして残りは一気に、根本まで夫のなかへ押しこんでしまった。 「悪いが俺だってずっとこうしたかったんだ…っ!」  と怒鳴るように言いながら。  すると――そのとき、どちゅっと乱暴に奥を押しつぶされた――ユンファさんは、 「ッんアぁ、――ッ!♡♡♡」  とひと際高い声をあげながらもとっさ斜め下へ顎を引き、もっと悩ましげに眉尻を下げ、ぎゅっと目をつむり、ぶるぶると震えている内ももで俺の腰をはさみ、くんっとかかとを上げるのと同時にぴんと足の甲からつま先まで伸ばし、そのつま先でベッドを強く踏んで、ガク、ガクと細い腰を痙攣させ、――とぷんっ…と自分の下腹部に寝転んだ陰茎の先から、白濁した精液を噴き出させながら――つまり、一気に一番奥まで挿れられただけでイッてしまったらしい。 「っはぁ、……」しかし俺も思わず眉を寄せながら、気休めの息を吐き出し、ぎゅっと目をつぶった。  念願の…念願の…――だが動けない、…下あごが震えてしまう、…と奥歯を噛みしめる。  俺の陰茎をその先端から根本まですっかり抱きこんでいるユンファさんのなかは、しかし抱き込むというよりか抱きすくめてくる、といったほうが正しく――そのぬるぬるとした愛液が充溢したやわらかな膣内は火傷(やけど)をも危惧(きぐ)しそうになるほど熱い、また真空を思わせるほど窄い上に、今オーガズムの反応で奥へきゅーっと吸い上げるようにより狭まっては弛緩する、この、…  今押し入れたばかりに子宮口を外れ、その横のざらついたポケットで俺の亀頭先端をぞり、ぞりと小さくこするこの絶頂の反応、…カリ下をぐるりと咥え込んで離すまいとしがみついてくる――オメガ属特有の巾着状の器官――子宮門、…そこから下の幹にねっとりと絡みつくよう蠕動(ぜんどう)している深いひだ、…さらに根元付近は輪状のやや硬いざらついた前立腺に締めつけられて、…  愛するユンファさんの体が、くまなく、すべてで、俺の、すべてを、愛し、歓ばせ、そして、――思っていたよりも凄まじい、が、 「…っは、……」  俺はゆっくりと目を開け、ユンファさんを見下ろした。それは――、 「だ…だめ、」と制止したげに俺の腰に、慄えている熱い両手を添えてきたユンファさんが、 「だめ…抜いて、…やっぱりゴム着けて、お願い……っ」  と俺を薄く開けた切れ長の目で見上げ、切なく泣きながら言うからである。

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