「佐々木先生、緊急入院の井上さん外来から上がって来ました」 「処置室案内して」 勇人が退院して1年ほどが経ったであろうか、外来で相変わらずメソメソ泣いているが元気に過ごせている この病棟も1年で患者が入れ替わり新たな雰囲気となった 今日緊急入院になった　井上　ましろ君 外来担当の森田先生から泣いて診療が進まないからと連絡が来て病棟で引き継ぐことになった 主訴:なんかふにゃふにゃする このクスッとしてしまう主訴 さてどんな子だろうか ・ ・ ・ 【処置室】 ガラガラ 「！！！」 扉を開けるとちょこんと処置台に座り俯いていた 佐々木「緊張してるね。 熱も高いんだよね？横になろうか」 素直にゆっくり処置台に横になる　ましろ君の横に椅子を置き座った 佐々木「思春期秘尿器科医師の佐々木です。こんにちは」 「こん…ちに…は」 外来の処置で相当泣いてきたのか目が真っ赤だな まずはゆっくり問診しながら様子見るか 佐々木「ここにふにゃふにゃするって書いてあるけど、具体的にどんな症状？」 「………///」 言いにくいかな？ この診療科は人にはなかなか相談しにくい症状を抱えた患者ばかりだからな…… さて、どう聞き出そうかな 佐々木「小さい声でもいいよ？この部屋に先生しかいないし」 「……おしっこする時…なんかふにゃふにゃ…」 佐々木「出しにくかったり、漏れちゃったりとかする？」 「………たまに」 佐々木「他には？」 「んー……別に…」 なるほど。 自覚している症状は排尿障害だけか 森田先生の話だと前立腺の肥大と勃起不全だろうってことだったけど 勃起チェックと触診しますか 佐々木「外来でもしたと思うんだけど、お尻に指を挿れて前立腺ってところを診察させてほしいんだ」 「それは嫌！！！」 そうだよね、、、 胸ポケットからPHSを取り出しフリーの青木先生に電話をかけた ♪〜♪〜♪〜