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これが変化ですか - 3

ーーー  歓声が上がる。  僕は歩。ニット帽をかぶっている男さ。  今僕は寛智とかどけんと観客席にいるんだ。  生徒会役員は白い軍服のようなものを着ている。真夏なのに頑張るね。  あの制服は生徒会役員にしか着れないものだ。まーこれはある意味、形式ばってるからねー。  僕は寛智にもらった(まだお金払っていない)パンをむしゃむしゃ食べていた。ちなみに僕の左は寛智、右はかどけんが座っている。 「歩たん、あーを裏切ったのね、ひどい!」 「違うわ。こやつが付いてきたのだ」 「て、てめえがオレを誘ったんだろうが!」  かどけんが怒鳴ると、ビクゥウウ、と震える寛智。こやつそいえば不良とかチャラ男とか嫌いだったわ。 「怒鳴らない。寛智が怯えてるでしょうが」 「も、元はといえばてめえが」 「はて、てめえとは」 「~~~~~~っ!」  あーいじるの楽ちい! 「寛智がお仕事に集中出来ないので、あまりしゃべらないでくださる?」  不良君撃沈。ちなみに王道通り不良君は料理好きです。可愛い形と模様のお弁当を持ってきていました。何というギャップ。  さっきから悲鳴がうるさいのは気にしてないよ、うん。 「……で、寛智君は何をしておるのかね」  開始まであと5分くらいあるため、若干暇である。寛智に声をかけると、「ん」とヘッドホンを外した。 「盗撮盗聴」 「ファッ!?」  なんてことをしておるのじゃ、とか言おうと思ってたけど、こいつそいえばいつもしておったわ。可愛い子ウォッチングとか言って。 「ま、別にいいけどさー。あんま人に見られないようにしろよな」 「オッスオッス!w歩たんにしてはお優しいおすなwwwなになに?デレ期かにゃ?www」 「やかましい」  人を、いつも優しくないみたいに言うなや。 「あ、爽さんとチャラ男とせいだ」  3人が入った瞬間、悲鳴が上がる。なんて言うか、倍になりましたわー。 「か、かっけええええええ!」  ちなみに僕も興奮してました。  風紀の正装を見たの2回目だ。爽さんはこれが嫌いなのか入学式にしか見たことないし、他の委員は委員長である爽さんの許可がないと着れないことになっている。だから、見たことがないのだ。ちなみに、黒い軍服のようなデザインである。生徒会とはデザインが異なり、若干動きやすくなってるかもしれない。  そして、再び上がる悲鳴。 「沙羅たーん! 翔先ぱーい!」  ヤバいあの二人もかっちょいい。沙羅たんでさえかっちょよく見える。普段可愛いのに。 「キャーキャーキャーキャー。女か」  隣でボソッと不良君が呟いていたが、僕はめげない。だって風紀が大好きだもの。 「君には分からないだろうね」 「フン、分かってたまるか。あいつらの魅力なぞ」  何故へそを曲げる。さっきからかいすぎたかしら。 『ジェントルメンアンドジェントルメン!!時間になったので、生徒会と風紀の手合わせを始めやす! ちなみに学長が立会人になってくれます!』  ちゃっかり放送部が司会を務めてる。仕事早くて……じゃないや。ノリが良くてなにより。  あ、舞台の上にいるの学長じゃーん。椅子に座っておるぞ。何もしてなかったらただのおじいちゃんだよね、と思うほど迫力に欠けるのが学長である。 『ルールは簡単! ここでスマプラのごとく大乱闘! 気絶かまいった、との宣言で戦線離脱したとみなされ、舞台に上り観戦! 全員が離脱した時点で勝敗が決します! 武器等全て使用不可! 己の体で語り合え! それでは生徒会長と風紀委員長よりお言葉があります』  最後の言葉に、一瞬嫌な顔をした爽さんを見逃しませんでした、キリッ。そこへ、翔先輩が耳打ち。爽さんは頷き、何か話す。何話したか分からないけど、沙羅たんは顔真っ赤にして何か言ってるから何かあるよね、うん。  ……あ、気づいたら生徒会長の話し終わってた。何話したのかしら。 『次に、風紀委員長からのお話です』  さっきまでの大歓声から、急に静まる観客。  さて、爽さんは何を話すのかしら。 「風紀の盛り上げ隊長!グリーン!」とせい。 「風紀のぉアイドルイエロぉ」とチャラ男 「風紀の頭脳、ブルー」と翔先輩。 「ふ、風紀のヒロイン、ピンク…………」恥ずかしそうな沙羅たん。 「そして、風紀のリーダー、レッド」と爽さん。 「「「「「我ら、綾原学園風紀委員会」」」」」 「学園の治安を乱す奴らは俺らがぶっ飛ばす」  ……………………………………。  完  全  沈  黙  。 「「ギャハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ!!!!」」  の後、体育館は爆笑と悲鳴で溢れた。  そりゃあ、ポーズも決め決めだったしね。 「なんだあれ、ダッセー!」  隣でかどけんも爆笑。止めてよ。あれ、僕と寛智が考えたんだぜ?  みんなそんな笑うことなくない!?  結構考えたんだよ!?  恥ずかしすぎて泣きそう。  いや、沙羅たんも恥ずかしくて死にたい、って顔してる。本人達の方が恥ずかしいよね、うん。 「どう?」  爽さん、無表情でそう言うの止めてくれません? なんか怖いです。 「風紀サイコー!!www」  寛智は満足そうだからいいか。 『ハハハハ! ……はっ! ……ゴホン。それでは、始めましょう!』  爆笑の渦の中、手合わせが始まった。  開始直後、しん、と静まるのは凄い訓練されてると思う。  てか司会、貴様笑っておったな。後で覚えておれ。僕は忘れそうだけどなっ。 『始めっ!』  司会がそう宣言すると、生徒会役員は構える。  ……んん? 「ちょっとぉ、しっかりポーズ決めてよねぇ」と呆れた碧。 「あんなん恥ずかしくてできるか」せいは、はあ、と溜め息を吐いている。 「俺は嫌だって言ったのに……っ!」と、沙羅は顔を真っ赤にして俯いてわなわな震えている。 「これでオレらのペース。勝つる」と、元凶の翔先輩はニコニコ笑っているし 「……」  この状況に一番呆れている爽さん。  ……みなさん、もう始まってますよ。 「鷹島」  爽さんは呆れたように、呼ぶ。会長は「何だ」と警戒しながら返す。 「もっと動きやすい格好するかと思った」 「な、んだと?」 「メールで送られてきた通り、“動きにくい格好してきた”のに、お前らも一緒でどうすんだ」 お……おー。煽りよる煽りよる。 「何なら上着とか脱いでもいいぞ」 「……なら、ありがたく脱がせていただこう」  会長があからさまに顔を歪ませたが、またふ、と鼻で笑い、制服を脱ぎ始める。他の委員もね。  何でえ色っぺえなこんちくしょう!とか言うと思った? 周りは悲鳴を上げてましたがね。  逆に、その脱いでいる間、みんな攻撃しないことに驚いた。いつもは「待つと思った?ぷぷぷ」並みに攻撃してくるのに。  あ、僕ね。空いている時間、爽さんとかに身を守るやり方とか教えて貰ってるんだよねー。ほら、風紀って危ないこと多いからさ。  ……やっぱり、周りの目があるからかな。 「ーーぐっ!?」  違ったー! ただ行こうか迷ってただけだったー!  碧が会長にすたすたと本当に歩くように近づき、眉を寄せる会長の額に、グーパン。  軽くだったから、尻餅をつくぐらいで済みました、はい。 「な、何するんだ貴様! 卑怯だぞ!」 「卑怯ぉ? その言葉さぁ、俺らの業界ではご褒美なんだよねぇ」 「この、チャラ男が」 「ありがとぉ、褒めてくださいましてぇ」  何なんだ風紀たちは。煽るのが好きみたいで。

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