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「⋯⋯っ」 くしゃり、と髪を乱雑にかき上げる。 何かが分からないことに対してなのか、自分自身の急な行動対して対してなのか、そんな苛立ちと、突然のフリグスの急な態度に困惑しつつも、モノで突かれて悦んでいるアラタスに対して、自分のものだという安心感と優越感に浸っている高揚感のような、そんな様々な感情が渦巻いている。 何なんだ、この感情は。 これがアラタスが言う、"好き"とか"恋人"というものなのだろうか。 「ミ、コ⋯⋯ミコ⋯⋯」 こいつの名前を呼ぶと、心が揺らめく。 「ミコ⋯⋯ミコ、ミコ⋯⋯」 こういうのも好きと呼べるのか。 満たされるような。 まだアラタスのナカに挿入(はい)ったままのとはまた違った感情が。 そのうち寝にいったらしい、小さく寝息を立てている小さな身体を自身の腕の中に閉じ込め、満たされた気持ちを抱え、フリグスは目を閉じた。

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