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 比呂の鎖骨を味わいつくした隼人は、次々と愛撫する箇所を広げていった。  柔らかな脇を吸い、白い胸をさまよい。  ピンクの乳輪に触れて、その乳首を唇に挟んだ。 「んぅあ! はぁ、ん。んっ、んッ、ふぅ、うあぁん!」 「感度いいね。素敵だ」 「ん、ふぅ。隼人さん、こそ。何でこんなに……」  なぜ隼人は、こんなにセックスが巧いのだろう。  そんな疑問が、比呂の湯だった脳に浮かんだ。 (遊び慣れてるのかな。芸能人だもんね。モテるよね)  そう思うと、切ない。 (僕も、遊びの相手なの? 隼人さん!)  比呂の心の声を知ることも無く、隼人はただ彼の体を拓いた。  両脚に手を掛け、そっと開けると、その中心は勃ちあがり蜜を零している。  そして、さらに奥には、紅の秘所が物欲しそうに疼いていた。  隼人はそこには触れず、右の内股にキスをした。  その次は、左の内股に。  そして、また右に移る。  そんなことを、延々と繰り返すのだ。 「は、隼人さぁん……!」  さんざん焦らされ、比呂は泣き声に近いおねだりを吐いた。 「ごめん、ごめん。少し、意地悪だったな」  隼人には、比呂が欲しいものは解りきっている。  二人の、身も心も重なる時が、近づいていた。

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