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 擦られると、比呂の中は吸い付きを増す。  粘りに逆らいながら抽挿すると、耐えがたい快感が次々と湧いてくる。  比呂の甘い悲鳴も、興奮に拍車をかける。 「あぁッ! や、やぁだぁ! 奥! 奥、潰れ、るぅう!」 「比呂くん、腰、逃がさないで」 「ダメッ! はぁ、あぁ! う、っく、あぁあ!」  比呂の細腰を掴み、隼人はねじ込むように、その最奥に精を放った。 「比呂、くん、んッ!」 「あぁ、あ! はぁあ、あぁ!」  スキン越しに体内まで響いてくる、隼人の体液。 (うぅ、う。きっと、エッチ史上・一番濃いヤツ、だよ、ね……)  せっかくならダイレクトに、体内で味わいたかった。  それでも刺激は容赦なく、比呂に快感の波を何度でも運んできた。  身を震わせ、余韻にヒクつく彼を、隼人はしっかり抱きしめた。 「大丈夫? 久しぶりだったけど」 「久しぶり、たって。まだ一週間くらいしか、禁欲してないじゃん」  息を弾ませ、隼人のセリフを真似て見せる比呂は、なかなか手強い。  それでも次には、うっとりと頬を寄せてきた。 「もう……溶けちゃいそう……」 「私も、だよ……」  二人は、ここがどこかを忘れていた。  マンションの寝室?  屋敷の一室?  どこでも、いい。  どこにいても、二人の愛は変わらなかった。

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