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赤い下着と熱烈な一夜
養父の個室にある天蓋 付きのダブルベッド。その純白のベールに包まれる2人の男。
1人は赤い下着のみを身に着けた魔法学校の教師ガゼリオ。「バインド」という魔法で両手足を縛られ、ベッドにうつ伏せに寝かせられている。
そして彼の養父であるはずの魔法研究家。衣服は全て着たままで、ベッドに膝立ちになりガゼリオを見下ろしている。
「実に美しい。私好みに育ってくれた」
と養父はガゼリオの背に覆い被さり、うなじに舌を這わせる。
真冬に冷水を浴びせられたような気分になるが、ガゼリオは何も言わない。
……いや、何も言えないの間違いだ。
「『サイレント』……実に便利な魔法だよ。覚えているか? 初めて私とお前が同衾 した時、大暴れしただろう?」
養子の手続きが取られたガゼリオがここに住み始めた日。養父は息子となった少年を手籠にしたのだ。
その時にガゼリオが激しく抵抗したので、養父は拘束魔法のバインドと口を塞ぐサイレントの魔法。そして……
「もうしないとは思うが、抵抗するなよ? 痛い目には遭いたくないだろう」
養父はガゼリオが抵抗した際に、躊躇いなく「アゴニー」という魔法を使う。
これは相手に苦痛を与える魔法で、主に拷問や凶悪犯の制圧に使われる。
アゴニーを受ければ……あえて表現するならば、鳩尾 に鉄球が撃ち込まれるような痛みを味わう事となる。
養父は抵抗できないガゼリオへ悍ましい愛撫をし始めた。
養父の熱を帯びた体に、ざらりとした舌の感触。
彼の息遣いや時折浴びせられる甘美な言葉。
それら全てに嫌悪し、ガゼリオは表情を歪めて不満を口にする。
うつ伏せの為口元が見えず声も聞こえないので、養父に伝わる事は無い。
『前戯とかどうでも良いから早く終わらせてくれ』
「お前も素直になったものだ。抵抗する事なく、その淫蕩な姿になってくれるのだから」
『好きでこんなんになってんじゃねーよ』
「だが、バインドとサイレントは続けさせてもらうぞ。……でも、サイレントはいい加減にやめても良いかもしれないな。お前の善 がり声を聞いてみたい」
言葉の間に布が擦れる音が聞こえる。養父がシャツを脱いだのだ。
『……ゔっ』
養父の指が自身の後孔に侵入してきたのを感じ、ガゼリオ顔を歪ませる。
股の部分が空いているので、赤いショーツを身に着けたまま挿入が可能なのだ。
「自分でもよく解しているみたいだな? 淫乱に育ったものだ」
『こうしねーとアゴニー使ってくるだろうが』
「時折締め付けてくる。……ははっ、体も正直だなぁ?」
水を叩くような音が鳴り始める。これが自分の体から出ているという事に吐き気を催す。
前立腺を中心に執拗なほど解される。心と反比例して体は昂り、屈辱と共に絶頂を味わされる。
「……ふふ、良い子だ」
自分が達するのを満足気に見守った養父の指がようやく抜かれた。
背後から金属が触れ合う音が聞こえる。恐らくベルトを外しているのだ。
「私の方は準備できている。もう挿れても良いな?」
『……刺激してねーのに元気なこった。もう50超えてんだろ』
再び布が擦れる音が……ズボンを下ろす音が聞こえた後、肉茎が後孔へ当てがわれる。
『……ゔ、っ』
熱を帯びたモノが自身の中へ捩じ込まれる感覚に、ガゼリオは目を強く閉じて耐え続ける。
「半分入った。もう半分だ……良い子だ、すんなりと受け入れてくれた」
ゆっくりと腰を打ちつけられる。
それに体が反応してしまうので、更に気分が落ち込む。友人の言葉を借りるならば……
『最低だ』
「あぁ……実に良い具合だ。ほどよく締め付けてくれる」
『意識して締め付けてんだよ、はよイけ』
「なぁ、お前も気持ちいいんだろう? 私の下で善がるのは」
『うん気持ち良い……訳ねーだろ……ゔっ!』
養父の腰使いが荒くなってゆく。
養父はやや乱暴に腰を打ち付けるのが好きだ。ガゼリオは行為の中でもこれが特に嫌いだった。
どれほど高貴な衣服を身に纏っても、所詮人間は獣である。
魔法研究家として高尚 な人生を歩んできた男の本性が垣間見える瞬間。
……全く、反吐が出る。
『痛……っ!!』
ガゼリオは両手でシーツを握り締める。
腰を打ちつけられる度に体が揺れ、手を叩くような淫乱な音が天蓋中に響く。
養父は息子の体に夢中なようで、先程までベラベラと何か話していた口を閉じ雄としての悦びに身を投じる。
穿たれる度に、内臓を抉られる重い痛みが走る。
嫌なはずなのに、無理やり開発された前立腺を刺激され続け、ガゼリオは2度目のドライオーガズムを感じた。
「……出すぞ、全部受け止めろ!」
ようやく口を開き怒鳴った養父の欲望が、息子の中へ注がれる。
孕ませようとしているかのように、白濁がガゼリオの中へ絡み付いて離れない。
養父の肉茎が自身の中から抜かれたのを感じ、ガゼリオは全身の力を抜いた。
「ほら、魔法も解除してあげよう」
「……い」
「ん? なんだって?」
「いたい……」
「そうか。……さぁ、体を洗って自分の部屋に戻りなさい」
慰めの言葉すらかけず、養父は突き放す。
「……はい」
ゆっくりと起き上がったガゼリオは乱れ髪を掻き上げた。
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