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予定その5
「ガゼリオ。俺、体位について色々と考えてたんだよ。覆い被さったり、後ろから抱き付いたりしないような体勢をさ」
「そんな気にしなくて良いぞ」
「そんな訳にはいかねーよ。受け付けないんだろ?」
「でも縛れば関係ねーから」
何気なく言った言葉に「は?」と違和感に満ちた目を向けられたガゼリオは、「何でもない」と話を切り上げた。
レオはガゼリオの事を経験豊富と思っているらしいが、実際は養父とヴェルトとの性行為しか経験した事が無い。
その為、ガゼリオにとっての性行為は「相手を縛り無理やり犯す」事。
レオにとってのセックスとは違うのだと彼の反応を見て察し、ガゼリオはまた自分の認知の歪みを悟った。
「……あ、で、ええと。ガゼリオにとって1番良いのは騎乗位とか対面座位とかだと思うんだけど。どっちもガゼリオがメインで動く事になるけれど……どっちが良い?」
「じゃあ……対面座位? にする」
「よっしゃ分かった」とレオは無邪気に笑ったが、彼の下半身は既に無邪気では無くなっていた。
***
シャンデリアの柔らかな光に照らされる中。ベッドの中央に腰掛けたレオの前に、ガゼリオが座り込んでいる。
「すげードキドキする」
「俺も」
しっかりと濡らしたレオの凶器がヌラヌラと妖しく光りながらガゼリオを待ち構えている。
意を決し、ガゼリオはレオに跨った。
ガゼリオはレオの双肩に手を置く。レオはガゼリオを支えるよう腰に手を添えた。
「……っ」
ゆっくりと腰を下ろしてゆく。
指とは段違いに太く熱い物を、ゆっくりと飲み込んでゆく。
「今、っ、半分まで、挿入ってる」
内臓が押し広げられる。
渇望していたレオの業物で押し広げられる。
「後、もう、少し……!」
肉壺に包まれるだけで気持ち良いらしく、レオの声に余裕が無くなってゆく。
「……っ、あ……♡」
ガゼリオも同様、久方ぶりの熱に雌の悦びを感じていた。
「全部……挿入った」
互いの欲望を重ね合わせた2人の呼吸と鼓動がその場を支配する。
「レオ……童貞卒業おめでとう」
「うん。ありがとう」
ガゼリオは互いの欲望を満たさんと踊り始めた。
自分が優位の体位が初めての新人ダンサーガゼリオを見守るたった1人の観客レオ。初めて大人の世界に足を踏み入れた彼には、ガゼリオの腰遣いが洗練されたもののように思えた。
ズチュッ、ズチュッ、ズチュッ____
淫蕩な調べに身を任せ、演者はスポットライトに照らされながら更に観客を愉しませようと踊り続ける。
(レオのチンコ……気持ち良い……)
甘い吐息を吐き、ガゼリオはレオの首に手を回す。
養父の物よりエネルギッシュで若々しい。そして何より嫌な感じが一切しない。
「レオっ、気持ち良い……セックス、気持ち良い……♡」
初めてだった。セックスという行為自体を愉しむのは。
レオとの行為は、ただの性欲処理ではない。まるで互いの愛を確かめ合い、更に絆を強めるような……
「セックス……セックスっ♡ レオ……気持ち良いっ♡」
(やべぇ、めちゃくちゃ吸い付いてくる)
ガゼリオの腰を支えてやりながら、レオもまた更にガゼリオの虜になっていた。
経験のなかったレオにとって、肉筒に絞られる感覚は初だった。
あぁ、セックスってこんなに気持ち良かったんだ!
互いの熱を感じながら、レオは更に獣としての本能を強張らせる。
「ガゼリオ……俺も、うっ……セックス、癖になる……!」
「ガゼリオのチンコ、お……っ! バッキバキじゃん、うわぁ……エッロ……」
「まだ、抜き足りねーからさ……あっ♡♡ ……はぁ♡ はぁ♡ 後でまた……抜いてくれよ。お前こそ、俺のナカで……バキバキにしやがってこのヤロー……お゛っ♡♡」
「へへ、そんな声も、出んだな……っ、ガゼリオがエロ過ぎるからだよ。俺の上でケツ振って……ふっ、う。カッコいいし可愛すぎる……」
距離が近いのを利用して、2人は熱を擦り合わせながら互いの体を愛撫し合う。
双房の頂を摘んでみたり。
耳を噛んでみたり。
首筋や鎖骨に舌を這わせてみたり。
頭を撫でてみたり。
最初は何か言い合っていた2人だったが、ガゼリオが何度も快楽に身を投じ、レオの限界が近くなるにつれて、互いの名を呼び合うだけになってゆく。
「レオ……あぁ♡ レオっ、レオ……♡」
「ガゼリオ。愛してる……ガゼリオ……ッ!」
ガゼリオの名を呼びながら、レオは愛しい人の中で絶頂に達した。
「あ……♡♡」
腹に熱が注がれるのを感じたガゼリオもまた、ほとんど同時に雌の快楽を味わったのだ。
それからしばらく。2人は余韻を楽しむよう、繋がったままでいた。
「レオ。まだ終わんねーよな?」
ガゼリオの挑戦的な問いに「当然」とレオは不敵な笑みを浮かべた。
「ガゼリオもだろうし、俺もまだまだイき足りねーんだ。まだまだ夜は長いんだし、もっとエロい事いっぱいしような」
「うん。……一緒に、な」
と2人は未だ繋がったまま、もう何十回目か……いや、何百回目か分からぬ口付けを味わった。
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