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完全IF【涼景×蓮章・蓮章×涼景🔥】戦の後始末

<概要> ・リクエスト:あかつき様 ・カップリング:涼景×蓮章・蓮章×涼景 ・テイスト:そりゃ、エロく! R18で! ・その他:戦いでギリギリ精神力削ったあとは、特に恋しいはず! 『本番』お願いします!(IFでよいので!!) ―――――――――――――――――――― 「……遅かったな」  遜家の離れ、衝立の向こうから漏れる淡い光。  涼景が足を踏み入れると、蓮章は部屋の角に座していた。  淡紫の衣は半ば解け、細い鎖骨が月明かりに白く浮かぶ。  まるで、寂しさに耐えて泣いていた娘のように、儚げに。 「生きて帰ったな」 「……無様だがな」  涼景は鎧を脱いだだけで、袍と直裾のまま、乱れた息を整えもせず蓮章の前に膝をついた。 「おまえが無様なら、俺はどうなる」  蓮章の指先が涼景の頬をなぞる。戦場の血と塵が僅かに指につく。  此度の前線に、自分が同行できなかったのは、涼景より上からの命令だった。  どんな思いでここに残ったか。 「俺を救わずして何が将軍だ」  その声に、涼景は胸の奥が苦しくなるのを感じた。  ――そうだ、俺はこいつに生かされている。  ただ、それを認めたくなくて必死に戦場に立ってきた。 「触れてもいいか」 「待たせておいて、今さらかよ?」  微笑む蓮章に、涼景は堪らず唇を重ねた。  柔らかい。熱い。  戦場では決して感じられなかった、生きている証のようなぬくもり。 「……涼、もっと」  蓮章の指が涼景の後頭部を掴む。舌が絡み、呼吸が乱れる。  二人の影が壁に揺れ、やがて床に倒れ込む。  牀まで連れ込む余裕もない。  ただ、今すぐに欲した。  涼景の手が蓮章の衣をはだけさせる。  白い肌に戦場帰りの荒い手が触れるたび、蓮章は微かに声を漏らした。 「俺を壊してもいい……おまえなら」 「……言うな」  涼景は低く唸り、蓮章の脚を自分の腰に絡ませた。  しなやかに関節が回って、涼景を捕らえる。  そのまとわりつく感触に、涼景の喉が鳴る。 「随分、がっつくな……」 「待たせるからだ」  蓮章の腕が涼景の首に交差して引き寄せる。  再び重なる唇は、さらに深くなる。  飢えも渇きも癒すような、求め合う抱擁に、自然と二人の肌が濡れてくる。 「蓮、待てねぇ」 「待たせといて、勝手なやつ」 「黙れ」  腰が揺れ、涼景の熱が蓮章の体を穿つ。 「は……っ、涼……」  肌が、二人の間で溶けていく。  涼景の腰の動きに合わせ、蓮章の指が逞しい肩を掴む。  覆い被さるその体躯に、軽々と揺さぶられ、それでもなお、自らも欲して腰を浮かせる。 「生きて……戻れて、良かった……」  蓮章の頬を濡らす涙を、涼景は唇で拭った。 「俺もだ」  その言葉に、蓮章は一瞬だけ微笑み、そして理性を投げ打った。 「足りない。おまえが、欲しい」  蓮章の吐息は甘く、熱く、涼景の耳元に落ちた。  涼景は乱暴に蓮章の髪を掴み、強引に唇を重ねる。  もう優しさはない。  舌が深く侵入し、口内を蹂躙する。  蓮章もまた、その荒々しさに応えるように爪を涼景の背に立てた。 「乱暴にしろ……涼」  その一言が、涼景の最後の理性を焼き切った。  蓮章の細い腰を片手で掴み、もう片方の手で脚を強く開かせる。 「あ……っ、強すぎ……」  蓮章が眉を寄せ、喉から甘い悲鳴を漏らす。 「耐えろ。お前が望んだ」  低く唸るような涼景の声。  強引に己を埋め込み、奥を打つたびに床板がきしむ。  蓮章は目尻に涙を滲ませながらも、快楽の波に溺れていく。 「おまえに、壊されたい……もっと、もっとだ」  その懇願に応え、涼景は容赦なく動きを速めた。  肉を打ちつける音が部屋に響き、二人の熱が飽和する。 「蓮……」 「涼……来い、奥まで……!」  二人の声が絡み合い、次の瞬間、激しい快感が二人を貫いた。  蓮章の背が反り、涼景は強く抱きしめながらその深くで果てる。  息が乱れ、汗が滴る。  蓮章は涼景の腕の中で息を整え、微かに笑った。 「……激しいな」 「おまえが煽った」  涼景はそう答えながらも、蓮章の頬を優しく撫でる。 「おまえがいてくれて、良かった」  その言葉に、蓮章は目を細めた。 「俺もだ。おまえがいるだけで、生きる理由になる」  ふたりの荒い呼吸が、まるで協奏のように空気を揺らす。  その音が、おさまったはずの体の熱を、再び上げていく。 「きりがない」  蓮章が、にやりと笑った。  涼景が眉を寄せる。そして、意図に気づいて、思わずたじろいだ。 「お、おい、蓮! おまえ、まさか!」 「今度は、俺の番だ」    転がすように、蓮章が涼景を押し倒す。 「涼、おまえ、まだ、着物、着てたっけ?」 「はぁ?」  今更か、と涼景が呆れ声を上げる。  まるで日常の会話のようなやりとり。  だが、そこに明らかに宿る淫らな色香。  あまったるい声。  蓮章は、袍の上から舌でなぞり、戦場の埃と汗の匂いごと貪るように口づける。 「涼、おまえが欲しい」 「最初から、くれてやってるだろ……まだ、足りないのか」  涼景の声は低く掠れている。  だがその視線は、すでに次を求める猛獣のように蓮章を射抜く。 「足りない」  蓮章の灰色の目が、あまりに妖艶に輝く。  それだけで、涼景の欲が油を足したように燃え上がった。  体が期待に、無意識に震える。 「……好きにしろ」  涼景は腕を広げ、蓮章を受け入れる。  蓮章の指が涼景の着物を乱暴に解き、その胸に唇を這わせる。 「おまえは強くても脆い。俺に預けてしまえ」  そう囁き、涼景の身体に自らの熱を絡めていく。  日に焼けた顔や手足に比べ、吸い付く肌は涼景本来の色だ。  筋肉は張って胸板は厚いが、とろけるように舌に馴染む。  色濃く尖った突起を吸い上げれば、涼景の口から簡単に声が弾む。 「……蓮……」 「そんな声、他に聞かせんじゃねぇぞ」 「……誰がっ……」  蓮章の情は深い。  涼景にはそれが恐ろしく思われることさえある。  本当に、切り刻んで喰われてしまいそうなほど、容赦がなくなる。  それは密かに、涼景の望むものである気がした。 「……存分に喘いでみせろ」  蓮章の声は低く、艶を帯びていた。  濡れた黒髪が額に張りつき、赤い舌先が涼景の喉元をなぞる。 「蓮、待っ……」 「黙れ」  細くしなやかな指が涼景の顎を掴み、強引に唇を奪う。  歯がぶつかるほどの荒い口づけ。  舌がねじ込まれ、涼景の息を奪った。 「おまえがした。今度は俺の番だ」  蓮章は艶然と笑み、涼景の腰に跨った。  真っ直ぐに視線を落とし、先ほどまで呑み込んでいたものを見つめる。 「こんなに硬くして……俺のせいか?」 「おまえだって……」 「ああ。俺のはおまえのせいだ」  蓮章の手が涼景の下半身を撫で、指先で弄ぶ。  涼景は苦しげに眉を寄せ、堪えていた声を喉の奥から漏らした。 「もっと声を出せ。聞かせろ」  蓮章はそう囁き、濡れた中心部を涼景の先端に擦り付ける。 「くっ……!」  涼景の腰が上下に揺動する。  蓮章はふたりを重ねて両手を添え、軽く捻りながら擦り合わせた。  互いの滴が混じり、油灯の灯りにねっとりと光る。  涼景は息を震わせ、硬く目を閉じた。 「焦らすな、蓮」 「ふ……ずいぶん、余裕がないじゃないか」  蓮章は涼景を見下ろしながら、自らゆっくりと腰を落とす。  緊張と期待に打ち震えてていた涼景の体が、ゆるゆると受け入れ、途中で一度、固く締まった。 「……おい」  呆れたように、蓮章はかがみ、涼景の先端に指をかけた。 「はんっ!」  殺し損ねた声が、涼景の喉を突いた。  どくんと脈打ち、跳ね上がった熱いものが、蓮章の頬に散る。  蓮章は指先で拭い、ぺろりと舐める。 「おまえ、切羽詰まりすぎ……」 「…………」  言い返そうと涼景は睨んだが、すでにその目が扇動的に揺れている。 「いい。もう一度いけ」 「待て……休ませ……」 「だめだ」  蓮章は待たない。一気に深みに達し、二人同時に声を上げた。 「あ……は、っ、蓮……」 「おまえは俺のものだ」  その言葉と同時に、蓮章は腰を激しく打ちつけた。  濡れた音と、乾いた音とが、室内に大きく満ちる。  弛緩と、再び昂らされる興奮で、涼景は首を激しく振り、咽び声を上げた。 「蓮……つら……」 「俺は、いい」 「よく……な……」 「啼け」 「ふざけ……あっ! そこっ……」  強い体が哀れなほどに跳ねて、涼景の背が反る。  その体勢に合わせて、蓮章はさらに深く打ちつけた。 「あっ!」  一声聞いただけで、涼景が苦痛から享楽に転じたことが、蓮章にはわかった。  もう、手加減はいらない。 「もっと……」  余裕を欠いた、それでいて切ない涼景の声が蓮章を求める。 「もっと、奥を突け……!」  蓮章が自ら腰を動かし、涼景の内壁を擦り上げる。  涼景の顔が苦悶に歪むが、瞳は確かに快楽で潤んでいた。 「おまえが俺を壊したように、俺も壊してやる」  蓮章は涼景の首筋に歯を立て、軽く噛む。 「楽しめ、涼」 「あぁっ!」  涼景の喉から野生のような声が漏れた。 「はっ、あ、蓮章……もう……!」 「まだだ。もっと耐えろ」  腰の動きは止まらず、むしろ加速する。  涼景の指先が蓮章の背を掻き、身体がその下で跳ねるように揺れる。 「おまえの全部、俺によこせ」  その言葉に合わせ、涼景が震える身体を晒して果てた。  蓮章はその奥深くで己を解放し、涼景をきつく抱きしめる。  涼景の声が震え、理性が崩れる音がした。   ・  朝が近づく頃、二人はようやく牀に這い上がった。 「だいたい、どうして床の上だったんだよ」  涼景が蓮章の髪を梳きながら呟く。小さく文句を言う。 「これじゃ、戦場と変わらない」 「いいだろ、俺が隣にいてやるんだから」 「はぁ?」  まどろんだ蓮章の声は、自分を貫いた激しさとはかけ離れて、丸く、柔らかだった。 「『おまえがそばにいれば、どこだっていい』」 「なんだ、そりゃ?」 「それくらい、言ってみろ」  睦み合うように肢体を絡め、互いの肌で息をする。 「戦より、疲れた」 「そりゃ、よかった」  戦場も、夜も。  そして、何気ない日常も。  時間を重ねて生きると誓った時から、互いは互いのものと決まっていた。 ―――――――――――――――――――― 「本番お願いします」の一言にやられたww 外伝の「つばくらめの夢」で、涼景と蓮章の関係に注目してくれたそうです。 あいつら、マジで書きたいっ! でも、本編じゃ涼景がダメダメだから…って嘆いていたところ、堂々と書く大義名分をありがとうございます!! ってなわけで、完全「IF」ワールド! (恵)

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