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第二章 30話*いっぱいシテ**

 僕らは今夜は王宮のエドガーの部屋に泊まる事にした。  泊まるというのもおかしいかな。元々ここはエドガーの部屋だ。  しかしもう僕らはドラゴン城に慣れてしまってこちらが仮住まいのように思えてくる。 「待たせたな。すまねえ。ちょっと親父と話してたら遅くなった」 「王様と?ラドゥさんのこと?」 「ん?まあな。俺は親父が竜に呪われたと思い込んでた。だが、本当はラドゥ兄貴が竜を傷つけ、親父がその為に竜が兄貴を襲わないように制限魔法をかけた。その見返りに石化したんだと」  この地で竜は世界や人を守る聖なる生き物だ。それに魔法をかけるなんて、どんな反動がその身に起こったとしてもおかしくない。  それがわかってても王様は息子を守りたかったんだ。 「魔法を……呪いをかけたのは親父自身だったんだ」  悲しげなエドガーの声が響く。 「俺がやろうとしてたのは無駄なことだったのかなあ」  エドガーは王の呪いと解こうとして魔女である僕を探す旅にでたのだった。 「きっかけはどうであれ、僕はエドに会えてよかったと思っているよ」 「アキト……なんだよ。慰めてくれんのか?」 「うん。おいで」  エドガーは甘える様に僕の身体にしがみついてきた。  こうしていると大型犬のわんこみたいだ。ゆるくウェーブかかった金髪をなででやる。 「よしよし」 「ふふっ。俺をこんな風に甘やかすのはお前ぐらいだよ。アキト」   やさしく撫でられるのが気持ちいいとエドガーが目を閉じると、いきなりガシガシッとあまたを掴んで撫でまわされる。 「いっででででっ!!!なんだ?クロ?」 「わたしも傍にいるのを忘れないで下さいねっ!二人だけの世界にならないで下さい」  めずらしくクロードが口を尖らせて文句を言ってきた。 「ぷっくくくっ!」  アキトが笑い出した。つられて二人も頬を緩ませた。 「今日はいろいろとありすぎて頭の整理ができないや」 「そうだな。栄養補給しないとな」 「魔力供給だけじゃなくて。僕は二人と愛し合いたい」 「もちろん。私の心も体も貴方の物ですよ。アキト」 「よし!沢山交じり合って。たっぷり愛してやるぜっ!」 「ふふ。うん。いっぱいシテ」  エドガーがゆっくりと僕の唇をふさぐ。舌先で歯列をなぞられてぞくりとする。  たまらず口をあけるとそのまま舌が潜り込んできた。  舌をからめられ、角度を変えて吸われると心地よさに頭がぽうっとする。 「んっふぅんっ」  息苦しさに鼻かから甘ったるい息が漏れる。  今日はエドガー優先にしてくれるようでクロードは僕を後ろから抱え込んでじっとしてる。  息も絶え絶えに涙目になった僕を見てエドガーが喉を鳴らす。 「そんな顔して煽るなよ。ひどくしちまいそうだ」 「はっ。ぁん。何を言って……ひっ!んん」  急に後ろから胸の頂きをつままれ、クリクリと指先でまわされる。 「ふぁっ。クロっ!ぁぁっ」 「あぁ、アキト。わかりますか?ほぅら、ココ勃ってきてますよ」  クロの低音は僕の腰にクる。この甘い声が僕は好きだ。  この声で囁かれると僕はすぐに堕ちてしまう。 「ぁんっ!やっ!ぁぁっ」  前ではエドガーが僕の下着を脱がせていた。  内股を手のひらでさすりあげられるだけで僕の股間は反り返るほどになる。  後ろから覗き込んでいたクロードが息を詰めたのが分かる。 「エドガー!場所を変わってくださいっ!」 「あぁん?俺がかわいがろうと思ってたのに」 「最初の先走りと吐精はわたしのモノです!」 「しょうがねえな。まぁ、コレはクロには延命の糧になるからな」  即座に互いの場所を変わるとエドガーが後ろをクロードは前を攻めだした。 「アキトッ。かわいいですね」  クロードはそう言うとフルフルと震える僕の雄を口に含むと舌で扱く。 「はっんんっ!ぁあ。そんなにしたら……すぐイッちゃうっから!」  先端に舌をあてたまま強く吸われあっけなく果ててしまう。  ビクッビクッと身体が揺れる中、エドガーの指がゆっくりと後蕾をかき回していく。 「はぁあんっぁぁっんん!」  ゴクリとアキトのモノを飲み込んだクロードが妖艶にほほ笑む。 「美味でした。貴方の身体は隅から隅までどこをとっても甘いですね」  クロードは次にアキトの胸を舌に含み転がす。  時折軽く噛んだり吸ったりして強弱をつけていく。 「アキト。そろそろ挿れるぞっ」  気づかないうちに後ろに入れられた三本の指を抜くと今度は硬いエドガー自身をあてられる。 「んぁあっ。エド!あぁ。挿ってくる。ぁっぁぁ!エド」  ゆっくりとかなりの質量のモノが押し入ってくる感覚にぞくぞくする。  クロードが挿入時の負担を和らげるようにアキトの前を扱き始めた。  爪先で先端を軽くひっかく。 「ひぅっ!!ふぅんっ」 「くぅ!それいいぞっクロ!アキトの中がきゅっとなって俺のをしめつける」 「はん!バカエド!言うなよ!はずかし……あんっ!」  アキトの言葉が言い終わるのをまたずにエドガーが腰を使いだした。 「ぁん!ぁんっんんっ!ふぁっ!!」  クロードが再度アキトの雄を咥え込むと熱い舌で翻弄しはじめた。 「はぁっ!アキトッアキトッ!!」  エドガーの腰を打ち付けるスピードが速くなる。 「んんっ!ぁああっ!ぁん!ぁんっああっっ」 「くっ!うぅっ!!」  エドガーがアキトの最奥に、アキトはクロードの口の中に熱い飛沫を放った。  快感と同時に魔力が循環する。互いの体の中を力が駆け巡っていく。  はげしくて熱い。身体の中の細胞が活性化していく。  はぁはぁと息を整える間もクロードが大きな手で優しい手つきで太腿を撫であげる。 「んふっ……クロ。来て。クロのも欲しい」 「アキト。連続で大丈夫ですか?」 「んっ。だってクロのもこんなに硬くなってる」 「うっ!!」  アキトがクロードの雄を握り込んだ。 「はぁっ。ダメですよイタズラしちゃ。仕返ししちゃいますよ」  クロードが僕の耳元で囁く。低音が甘く僕の耳を溶かしていく。 「うん。いい。クロードになら何をされたっていいよ」 「ふふふ。そんな可愛いこと言って、止まらなくなりそうですよ」 「くぅ~、妬けるね~」 「エドっ!交代してもらえますね?」 「わかってるよ。睨むなって」  ズルリとエドガーの雄が抜けると今度は正面からクロードが挿ってきた。 「ぁぁんっ!ぁっぁぁっ!あんあぁっ」  クロードが大きく腰をグラインドする。 「んあっ!!!あああ!!ぁんっソコ!クロっ!!」 「ココですよね?!ココでしょ!!!アキトっ!アキト!!」  クロードが僕の片足を肩に乗せ、腰を使いながら僕のイイところを容赦なく攻めたてる。 「ぁんぁあ!イイっ!気持ちイイ!!ぁあ!」     僕は乱れに乱れた。精を放つと同時に魔力も循環する。  最近ではそこに無意識に治癒も流れるようで前ほど体に負担がなくなった。  だがそのせいで限界まで攻められるはめになっちゃったけど……。  抱きしめられるたびに心が喜ぶ。    愛してるよ。愛してる。ずっとずっと。愛してる。      

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