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第1話

 リビングの灯りが、真っ暗な寝室に光をもたらしている。扉を閉める余裕さえなく、二人はベッドにもつれ込んだのだ。  久しぶりの逢瀬に、玄関を開けた瞬間から、着衣を乱されて行為へ及ぶ。   「あっ! ああっ! ソコ、イイ!」 「ココだろ?」 「ひうっ! あぁん!」    藤井(ふじい)遥斗(はると)は、一条(いちじょう)泰生(たいせい)に、バックから腰を掴まれ、パンッパンッと激しくナカを突かれていた。  発情期の雌猫のように腰だけ高くあげて、泰生の長大な雄で最奥を突かれると、目の前に星が散るほど()がり狂ってしまう。 「泰生、たいせいっ!」 「ああ」  切羽詰まった遥斗の声に、泰生は短く返事をした。遥斗の好きなところを熟知している泰生は、しこりを押し潰すように擦りあげると、一気に最奥までやってきて、ゴリゴリと嬲る。 「────っ!」  遥斗のナカが、泰生の雄にうねるようにむしゃぶりつく。後孔がヒクヒクと泰生に媚びているのが、自分でもわかる。中イキをした遥斗につられて泰生も唸り声をあげた。 「グッ!」  薄い膜を隔てて、泰生がさらに大きくなったと思うと、ナカで跳ねるのを感じた。遥斗は一緒に達したことに悦びを感じる。 「んっ」     ズルリと抜けていく胎内の感覚に、思わず声が漏れる。背後で大きく息を吐いた泰生は、そのまま部屋を出てシャワーを浴びに行った。  遥斗は火照った身体をベッドに投げ出して、いまだに体内に残る彼のいた感覚に身を委ねていた。  本当なら、もっと事後も一緒にいてほしい。後ろからだけでなく、正面からギュッと抱き合って、泰生の顔を見ながら身体を繋ぎたい。  それに……   「キスしたい」    遥斗は無意識に唇に触れながら、ポツリとつぶやいた。     

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