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第6話

「遥斗、さっきも言ったが、週末は大丈夫か? 二人で暮らす物件を探そう」 「え?」 「一緒に暮らせば、もっと遥斗といられる。仕事も頑張れる」 「泰生……そこまで考えてくれていたの? 嬉しい」  泰生は遥斗の頬を撫でて、苦笑した。 「俺は、一人で暴走していたんだな。ごめんな」 「オレも、捨てられるかもって、勝手に不安になってた」 「そうさせたのは俺だ。一目惚れだった。連絡先を教えたのは遥斗だけだ。そこから、お前しか見えなくなった……愛しているよ、遥斗」 「! オレも、泰生のことを愛してる」  遥斗と泰生は、誓うようなキスをしながら、もう一度、ベッドへ倒れ込む。 「始発で帰る。今夜は離れたくない。いいか?」 「うん、嬉しい」  遥斗は泰生からキスの雨を受けて、二人は見つめ合ったまま、身体を繋げた。 「たいせい……すき、すき」 「遥斗、可愛いな……愛してるよ」  遥斗は、泰生の首筋と腰にしがみついて、ぴったりと肌を合わせると、満足気に吐息を漏らした。心の充足感が凄い。  深く口付けて、お互いの唾液を交換していると、泰生が、遥斗の胸の尖りに触れてきた。 「あ、ん、んっ」 「ほら、コッチも好きだろう?」  遥斗の後孔のしこりを泰生はゆるゆると腰を揺すり刺激してくる。遥斗を甘やかす抱き方に、本当に愛されていると実感できる。 「ぁん! すき、すき! 泰生もいっしょにっ!」 「───ッ! コラ、一緒にイクんだろ?」  遥斗の内壁が、うねるように泰生の雄を刺激すると、ビクリと反応した。泰生が遥斗の様子を見ながら、抽挿を始める。泰生の顔が快楽に歪むのを見て心が満たされる。  いよいよ切羽詰まったとき、泰生は遥斗に、足を抱えるように言った。自ら泰生に淫らな姿を見せつけて、遥斗は泰生を煽る。遥斗のモノを泰生は扱き、腰を激しく叩きつけてきた。 「アッ────!」 「クッ!」  二人は同時に達したのだった。    週末は、二人で物件を見に行って、泰生と遥斗の職場の中間にあるマンションに決めた。泰生が転職するタイミングで、目をつけていたマンションは、遥斗もとても気に入った。 「部屋の掃除はまかせてよ」 「俺だって時間があれば、あんなに散らかさないからな」  今回のすれ違いで反省した遥斗と泰生は、なんでも話し合うようになると、さらに絆が深まったのだった。  ~完~   

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