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番外編◇同棲したら裸エプロンでキッチンで♡
これは春季と蓮が同棲しはじめて、少し経った日のこと。
今日は珍しく仕事帰りに「用事があるから先に帰っていて欲しい」と蓮に言われた。
それならばと、春季はスーパーに寄って食材を買った。ちょうどカレーのルーが安くなっていたので、今日の夕飯はカレーライスに決まった。
春季は、最近引越したばかりの二人が住むマンションに帰ってきた。スウェットに着替えてキッチンに行くと、カレーを箱に書いてある通りに作っていく。
「なんだか、夫の帰りを待ってるみたいだな」
春季は自分で言っておきながら、恥ずかしくなってしまう。ベーシックなカレーが出来上がった頃に、蓮が帰ってきた。
玄関まで出迎えにいくと、蓮が嬉しそうに言った。
「ただいま。カレーの匂いがする」
「おかえりなさい。うん、今日はカレーライスにした」
蓮がニヤリと笑って、春季におねだりしてきた。
「なぁ、アレ言って。お風呂にする? ご飯にする? それとも……」
「言わないよっ! でも、お風呂先に入るか?」
「あとで一緒に入ろう」
「う、うん」
実は、マンションを決める時に、お風呂の大きさもしっかり調べて決めた。特に蓮がこの件で譲らなかった。お風呂でじゃれあうのは恥ずかしいが、春季も嫌ではない。
「じゃあそれも あとの楽しみにして、先に春季の手作りカレー食べたい」
「? わかった。蓮が着替えてくるうちに準備しておく」
「ああ、楽しみだな」
春季は、蓮の言葉に少し引っかかりつつも、気を取り直してキッチンへ向かい、サラダと炊きたてのご飯にカレーを盛り付けた。そこに着替えた蓮がやってきて、テーブルに出すのを手伝ってくれた。
「いただきます」
「召し上がれ」
蓮と一緒にひと口食べる。すると、蓮が嬉しそうに言った。
「美味いな。春季らしい優しい味がする」
「……箱に書いてある通りに作っただけだよ」
「でも、愛情たっぷり、だろ?」
「ばーか」
ニヤリと笑う蓮に、春季は照れくさくなって視線を逸らすと、可愛いと笑われてしまった。
「春季、お願いがあるんだ」
食べ終わって、さて後片付けをするかと春季が思ったときだった。蓮がニコニコと胡散臭い笑顔で、春季にショップバッグを手渡してきた。そういえば、帰ってきたときに持っていたなと不思議に思いながら、中のものを取り出すと……。
「……エプロン?」
「そう。春季につけて欲しくて買ってきたんだ」
「これを?」
確かに、エプロンは持ってなかったので嬉しいが、なんというか女性用のような気がする。いや、気がするのではなく確実に。そう、まるで新妻がつけていそうな……メイドさんかもしれない。淡いピンクで肩紐にフリルが付いている。後ろでリボン結びをすると、ヒラヒラした蝶みたいになる可愛いやつだ。
なんだかイヤな予感がする。ジトリと蓮を見つめると、とんでもないことを言った。
「俺、裸エプロンの春季がみたいな」
「はぁっ!」
「大丈夫だって、俺の誕生日の時のエロいレースの下着より、隠れる面積広いだろ?」
「うわぁー! その話はやめて!」
「最高の誕生日だったな」
裸の方がマシだった気がする蓮の誕生日のことを思い出して、春季は赤面する。確かに、隠れる面積は格段に大きい。ちなみにあの日のレースの下着は、蓮が手洗いして大切に保管している。思い出すたびに、いつ差し出されるかヒヤヒヤする春季だ。
それに比べればマシなのかと悩む春季は、身体に当ててみる。やはり、男が着けるには可愛すぎる。
「おお、春季可愛い。似合うぞ。新妻って感じ」
「……似合ってるのか?」
「きっと、素肌にはもっと似合うだろうな」
蓮がニンマリ笑って春季を見つめる。
「……お風呂に入ってから」
「今着て欲しいな」
「えっ!? で、でも洗い物がまだあるし」
「だから、裸エプロンになって洗おう。俺も手伝うから、な?」
「蓮……キッチンではシないからね?」
「んー? 俺は春季の裸エプロンの姿を見たいだけだぞ」
腑に落ちない春季だが、蓮はこういうときは自分の意見を曲げないのだ。きっと、キッチンでそうなるようにし向けられる気がする。
春季は、流されないようにしようと心に決めて、エプロンを持って寝室に向かった。
「とは思っても、着ることになった時点で流されてるか」
春季はスウェットを脱いで、パンツ一枚になるとエプロンに腕を通して後ろでリボン結びをする。春季は鏡に全身を映して、なんとも言えない気分になった。
「本当にコレがいいのか?」
春季にはわからないが、蓮が喜ぶならと自分を納得させた。それでも、パンツに手をかけると羞恥心が湧いてくる。最後までパンツを穿いたままにするか悩んだが、結局は蓮に無理やり脱がされるだろうと諦めた。
ボクサーパンツが足もとにパサリと落とした。文字通り裸エプロンだ。春季はもう一度、チラリと鏡で確認する。
「ううーん」
蓮が言った通り、隠れる面積は大きい。でも、この後キッチンに行くのだ。ベッドでは大胆になれる春季ではあるが、この格好で普段の生活空間に行くのは、腰が引ける。
春季が悩んでいると、寝室まで蓮が迎えに来てしまった。
「春季、着替えたか?」
「あっ! 蓮、待って」
慌てて正面を向いた春季は、蓮とバッチリ視線があった。
「これは……イイな」
「ええ……?」
蓮の熱い視線が、じっくり舐めるように下がっていく。その熱に当てられたように、春季の体温も少し上がってしまいそうだ。つま先まで見た蓮が少し視線をずらすと、艶っぽく笑った。
「春季、鏡に後ろが映ってるぞ。直接見たいな、後ろを向いて」
「う、うん」
春季は言われた通り、背中を蓮に向けた。鏡越しに蓮の視線の動きがわかる。背中の途中で止まったのは、昨夜、蓮につけられたキスマークのある部分だ。満足そうに見つめていたが、さらに下に向かって視線が降りていく。そして、おしりのところで止まった。目が肉食獣のようだ。春季はこのままベッドに押し倒される危機を感じて、蓮に言った。
「早くテーブルを片付けないと」
「じゃあ、キッチンに行くか」
そう言って、蓮とあっさりキッチンに向かうことになった。
背後にいる蓮の視線が痛い。見なくてもわかるほどジッと見られてる。
春季のキュッと引き締まったおしりの上に、ふんわりとした淡いピンクのリボンが揺れる。絶対見てる。
「……あれ? 蓮が片付けてくれたの?」
「ただテーブルから持ってきただけだ」
「ありがとう、蓮」
「早く終わらせよう」
「うん」
蓮が汚れをザッと水で流しておいてくれたから、すぐに終わりそうだ。そう思って、春季はスポンジを手に取り泡立てると洗いはじめた……が、
「……蓮」
「なんだ?」
「動きにくい」
春季が洗いはじめるのと同時に、蓮が背後からハグしてきて覗き込んでいる。
「見てるだけだから気にするな。」
「せめて横からにしてよ」
「ここからじゃないと、隙間からチラチラ見える春季のエロいちくびが堪能できないだろう?」
「どこ見てるのっ!?」
「ココ」
「ひゃん!」
エプロンの上からピンポイントで両ちくびをカリッと爪で刺激されて、思わず声をあげた。
「あ、あ、あっ。だ、だめぇ!」
「コッチは気にせず、洗いもの続けていいよ」
「くっ!」
エプロンの上からでも、ツンと勃ち上がっているのがわかるちくび。そのまわりをスリスリと円を描いてイタズラをし続ける蓮から意識を逸らして、洗いものを再開する。
「──っ! ちょっと蓮!」
「ほらもう少し、頑張れ」
「あ、あ、くぅん♡」
とうとうエプロンの隙間から直接手を忍び込ませて、春季のちくびを摘んでクニクニ弄りはじめた。
「キッチンではしないって、言ったのにぃ」
「うん、だから俺は春季が洗いものを終えるのを待っているだろ? 頑張ってる春季にご 褒 美 をあげて」
「ちくび、やぁ♡」
春季の声がだんだん甘くなっていく。春季の変化に蓮はいち早く気付いた。
「春季、エプロンに染みができてるぞ、ほらココ」
「あぁん♡」
春季のちんこはエプロンを押しあげて、先端から溢れるヨダレを吸い取り濃い染みを作っていた。
「ちくびがイヤなら、コッチを構ってやるよ」
「ひぃん♡ ああ♡ ああっ♡」
春季はおしりを突き出す格好になると、蓮のスウェット越しに猛ったイチモツが当たる。ついついおしりを動かして、物欲しそうにねだってしまったが、ここはキッチンだと思い出して、ノロノロと手を動かす。その間も蓮の愛撫は止まらない。
「春季は真面目だな。ヨシヨシ」
「ヨシヨシしちゃダメぇ♡」
蓮が春季のちんこの鈴口をクチュクチュと撫でる。透明な液体はポタポタと床に溢れていった。蓮も春季のおしりに擦り付けるようにゆるゆると腰を振っている。
「うくぅ♡」
「ほら、春季もうすぐ洗いものが終わるぞ。頑張れ」
「う、うん」
震える手でなんとか洗いものを終わらせると、春季はフゥッと息を吐いた。やりきった。
「よく頑張ったな。春季、ご褒美だ」
「ひゃあっ♡ あっ♡ あっ♡」
パウチのローションをまとった指を春季のアナルに挿入すると、蓮は背後から覆いかぶさってきて、耳元で欲を孕んだ声で囁いた。
「今すぐ欲しいだろ? コレ」
スウェットから取り出した蓮のペニスは、ガチガチに硬かった。それを内腿に擦り付けられた春季は、ここがキッチンであるという背徳感から、ゾクリと背筋を快感が走り抜けていった。
「でも、キッチンじゃ……っ♡ あっ♡」
「もう、待てない。春季は欲しくないの?」
「ほしいっ♡ ほしいよ、れん♡」
「俺も」
三本の指を受け入れて、すっかり準備の整った春季の後孔は、蓮が欲しくてキュウキュウ指を締め付ける。蓮の指が抜けていくと、後ろの大きなリボンの下で次のご馳走を待っている春季のアナルを、蓮は左右に割り開いて見つめていた。
「れんっ♡ おねがい♡」
「春季……」
涙目で後ろを振り返っての春季のセリフに、蓮は興奮した様子だった。手早くゴムを着けると、先端を割れ目に沿って擦り付ける。
「あん♡ はぅん♡」
「挿れるぞ」
「ぁあー♡」
先端の一番太いところが、春季の肉の輪をくぐり抜けてくる。圧迫感を感じてキュッと蓮の剛直を締め付けた。すっかり馴染んだカタチに、春季の全身が震えるように歓喜する。ちんこからトロトロとヨダレを垂らして、エプロンをぐっしょり濡らした。
「あー、温かいな。春季のナカは」
「くぅん♡」
ゆるゆると腰を揺らしながら少しずつ奥に向かってくる蓮のペニスを、春季の内壁は誘い込むようにうねる。途中でコリッとしこりを抉られると、春季は甘く高い声で啼いた。
「はぁん♡ あ♡ あっ♡ ソコ♡」
「ココがどうした?」
「いい♡ きもちぃのっ♡ もっとぉ♡」
「俺の春季は可愛いな。ほら、ゴリゴリしてやる」
「ひぃん♡ ああっ♡ ~~~~っ♡」
ピンポイントで刺激され続けた春季は、びくんびくんと、身体を震わせて後ろだけで達した。ペしょりと、作業スペースに上半身を預けるかたちになる。ヒンヤリした感触が、熱くなった身体に気持ちいい。
「メスイキしたのか。今度は奥を突いてやる」
「やぁ! ちょっとまってぇ……ひぃ♡ ああっ♡」
春季は達した天辺から降りる暇もなく、腰をしっかり掴まれる。春季の最奥を突いてくる、蓮の激しいピストンに翻弄された。肌のぶつかる音と春季の絶え間ない嬌声に蓮の荒い息が、キッチンを淫靡な空間にしている。
「春季……っ。一緒にイこう」
「ぁあっ♡ うんっ♡ いっしょ♡」
蓮が春季のちんこも扱きはじめると、早々に音を上げる。
「いっちゃう♡ れんっ♡ きゃう♡」
「もうちょっと待て……ハァ、あと少し」
ちんこをキュッと強めに握られて堰き止められた。イヤイヤする春季は、蓮のペニスを搾り取るようにうねらせる。ナカで蓮が大きくなったかと思うと、ちんこを擦り上げ鈴口をグリッと刺激された。春季のちんこから白濁が飛び散ると、締め上げた蓮のペニスも大きく跳ねた。
「───っ! 春季っ!」
「ぁあああ───っ♡」
同時に達したとき、蓮に強く抱き締められた。ドクドクと互いの鼓動を感じて、春季は幸せを噛み締めた。
翌朝、色違いでメンズ用のおしゃれエプロンを買っていたと知った。春季は拗ねたが、キス一つで許した。朝食は美味しかったし、蓮のエプロン姿が格好良かったのもある。
ちなみに、ピンクのエプロンは洗濯したあと、蓮のコレクションに加わった。
春季の頭痛のタネが、また一つ増えたのだった。
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