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第19話 王様とぼくのこと2・終
「ぁ、あ、あ、あぁ、……ぁ、そこ、だ、めぇ……!」
「それでは……こっちか?」
「ひぃっ!」
うつ伏せで四つん這いになっていたぼくの体は、王様を受け入れた途端にぺしゃんこになってしまった。それでもお尻だけ浮き上がっているのは王様がぼくの腰を掴んでいるからだ。そうして一気に奥まで入れた王様は、アレで奥の壁をグリグリ擦るように腰を動かした。
「だめ、ってぇ、いって、っ」
奥をグリグリされたらすぐに出てしまう。一度出たら止まらなくなる。そう思っている間にぼくのアレからプシュッと勢いよく何かが噴き出した。
「んん……!」
背中を丸めて耐えようとしたけど王様に腰を掴まれているから丸まれない。枕に顔を埋めながら、これ以上出さないようにお腹に力を入れた。
「んふっ!」
少し膨らんだ胸が布と擦れてゾクッとした。胸だけじゃなく乳首も膨らんでいるからか、シーツに少し擦れるだけでジンジンする。それに身悶えていると、王様の太い指が乳首とシーツの間に入り込んだ。そうして爪で引っ掻くようにカリカリと乳首を擦る。
「んっ、んっ、んんっ」
気持ちがよくて声が漏れる。乳首もお尻も気持ちがよくて、ぼくのアレがビクビク跳ねた。
「やっ、また、でる、ぅ……!」
我慢しようとしたのにプシプシとまた吐き出してしまった。吐き出すたびにアレがピンピン跳ねてぼくの胸や顎にまでかかる。
「ますます敏感になったな」
「んっ!」
「こっちも敏感になった」
「ぁんっ」
乳首をキュッと摘まれて変な声が出た。そのまま指先でクニクニ揉まれてギョッとした。そんなことをされたら出てしまう。慌てて身をよじろうとしたけど、フニャフニャなぼくがいくら動いたところで王様の下から逃げることはできない。
「だめ、っ、です、ってばっ。そんな、しちゃ、で、ちゃう、っ」
「おまえはどこもかしこも出やすいな」
「ほんと、に、でちゃぅ、から、……っ!」
王様の指がぎゅうっと乳首を摘んだ。途端にお乳がピュゥッと出る。王様の指はポイニーの口とは全然違うのに、クニクニと揉まれてまたピュッと出てしまった。それで満足したのか、乳首をクニクニしていた指が離れてホッとする。
「悪くない味だ」
「へ……?」
もしかして、いまのはぼくのお乳の感想だろうか。まさか指についたお乳を舐めたってことだろうか。想像しただけで体がカッと熱くなった。
「恥ずかしがるおまえもかわいい」
「んふっ」
「外側も内側もこんなにとろけて……たまらないな」
「フリ、んぁっ!」
ぼくのアレを王様が掴んだ。途端にプシュプシュとまた吐き出してしまった。そんなぼくのことなんておかまいなしに、大きな手でぼくのをクチュクチュ擦りながら王様の腰が動き出す。ジュボジュボ音がしているのはアレなのかお尻なのか段々わからなくなってきた。
「ここもよく濡れるようになった。発情してなくてもすぐに柔らかくなる。おまえは間違いなく獅子王のつがいになった」
「んふっ、ふっ、ふぅっ」
「……あぁ、奥も開いて……すぐに降りて来るようになったのもいい」
「ぁうっ! だめ、そこ、おしたら、だめ……っ」
いつの間にかぼくのお腹の奥には、とんでもなく気持ちがいい場所ができてしまった。そこを王様の熱くて硬い先でトントン叩かれると目がチカチカして訳がわからなくなる。頭がパチパチしておかしくなってしまう。
「っ、ぁ、あ――……! おく、おっきいの、きもちぃ、の、くる……っ」
「クッ。熱い粘膜が絡みついて、これはたまらん、な……ッ」
「おく、だめ、きちゃ、からっ!」
「いけばいい。何度でもいかせてやる、ッ」
「ひぃっ!」
奥を何度もトントンされた。トントン突いて、それからもっと奥に向かって王様のがグニュゥと入ってくる。
「ぁ、ぁ……あ……あ、ぁ……」
ぼくも知らなかった体の奥に王様が入ってきた。目の前で星がチカチカ瞬きながらクルクル回っている。ぼくの体はずっとビクビク震えていて、それを大きな王様の体がすっぽり覆った。足もお尻も腰も背中も、王様の熱い体がぼくの全部を包み込んでいる。
「――……!」
一番奥をこじ開けられた気がした。背中がピンと反り返って息ができなくなる。入ってきた熱くて硬い先がグッと膨らんで、さらに奥にググッと入った。
「おまえは俺のつがいだ。……アカリに出会えてよかった」
「……っ」
「アカリ、大事にする。おまえも子どもも俺が守る、約束しよう」
「んん……!」
「俺を一番奥で感じてくれ」
「ぁふっ、ん、んぁっ」
王様がクッと息を呑んだのがわかった。熱くて硬い先がグンとぼくの体を突き上げる。そうしながら王様が肩と首の間にガブッと噛みついた。
「ぁあああぁぁ――……!」
王様のアレがブルッと大きく震えた。これでもかと膨らんだ先からビュルビュルとたくさん吐き出しているのがわかる。同時に噛みつく力も強くなった。痛いはずなのに噛まれたところが気持ちいい。奥でたくさん吐き出されているのも気持ちがよかった。何もかも気持ちよくて、持ち上げられたままのぼくのお尻がヒクヒク震えた。
ぼくのアレからはトロトロとしたものがシーツにしたたり落ちた。なんとか開けた目に映ったのはそんなぼくのアレと、カクカクしているぼくの太ももに絡むモフモフの尻尾だった。
(ぼくは王様の奧さんになったんだ)
いまさらながらそう思った。それがうれしくて頭も体もグニャグニャになる。太ももに絡む金色の尻尾を見ているうちに頭がカクンと揺れた。そのままぼくは意識を飛ばしてしまった。
こうしてぼくは獣人の王様の奧さんになった。本当はお妃様なんだろうけど、どう考えてもぼくの見た目は“奧さん”が限界のような気がする。
(男で王子様でもないぼくが王様の奧さんになったなんて、とんでもなくすごいことだよなぁ)
しかもかわいい息子までできた。
(それに、想像してたよりずっと幸せだし)
ぼくはいま、おかーさんへの手紙を書いている。どこから書こうかあれこれ思い出しては「こんなこと書いたら、おかーさんに笑われそうだなぁ」なんて考えた。そんなことばかりしているからなかなか筆が進まない。
(あ、でも手紙が書けるようになったのは喜んでくれるかも)
家にいたときは本を読むことすらほとんどなかった。当然文字を書くこともなかったから、ぼくが文字を書けるようになったと知ったらきっと驚く。そしてぼくが大好きだった笑顔を浮かべてくれるに違いない。
(おかーさん、心配しないで。ぼく、すごく幸せだから)
王様は優しいし、周りの獣人の人たちも優しくしてくれる。家にいたときのようにパンやお菓子も作っているし、それをみんながおいしそうに食べてもくれる。
(そうだ、パティシエの人にお菓子作りを習い始めたっていうのも書いておこう)
お城で働いていたパティシエに教わっているなんて、おかーさんが知ったら絶対に驚く。いつかここで作ったお菓子をおかーさんやじいちゃんにも食べてほしい。
(それにしても、シロウさんとメリさんが恋人だったなんてなぁ)
おとーさんのお城から来たパティシエはシロウさんという男の人だ。春の花祭りのときにメリさんが結婚したいと言っていた相手は、なんとそのシロウさんだった。あの頃は恋人じゃなかったみたいだけど、いまはすっかり仲がいい恋人同士だ。
(みんな幸せになるといいなぁ)
メリさんは「シロウってばツンが強いツンデレだからねぇ」と話していた。“つんでれ”の意味はよくわからないけど二人はお似合いだと思うし、シロウさんもまんざらじゃない顔をしている。
(そのうち人と獣人も、ぼくたちみたいにみんな仲良くなるといいなぁ)
そんなことを思いながら手紙の続きを書く。手紙は小さな花籠に入れることにした。花祭りはもう少し先だけど、いつも部屋に花を飾っていたおかーさんが好きだろうなと思って材料を用意してもらった。
その中に作り物の卵を二つ入れる。おかーさんとじいちゃんに幸せが訪れますようにと願って二つ入れることにした。
(みんな幸せになりますように)
そう願いながら手紙を送った二カ月後、なんとぼくは新しい命を授かることになった。
(王様とぼくに新しい家族ができる)
この先もきっと増えるだろう。これからもにぎやかで楽しい日々が続くことを、ぼくは少し膨らんだお腹を撫でながら願った。
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