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第90話 黄金の小都

 9ー10 わざとじゃないからぁっ!※  リュートは、俺の上半身を露にするとズボンを下履きごと引き抜く。  ぴょん、と顔を出した俺の小ぶりなものを見てリュートの目が細まる。  「まったく!これでは、まだリングをはずすわけにはいかないな!」  リュートは、昨夜の交わりで俺にはめていた銀色の魔道具のリングをはずしてくれていた。  リュートは、ふぅっと嘆息した。  「私の目の届かないところでこんな様になるようでは、リングをはずすことはできない」  リュートが冷たい硬質な銀の魔道具を俺のものの根本にはめるのを俺は、防げない。  「い、いやっ!これ、いやだぁっ!」  「ダメだ!」  リュートが俺の膝裏を掴んで腰を上げさせると自分の昂りを取り出して俺の後孔へと押し当てる。  じゅぶっと乱暴に俺を貫くとリュートは、いきなり俺の中へと魔力を解放する。  「あっ!あぅっ!らめぇっ!いきなりっ、そんなっ!」  リュートの魔力が全身を駆け巡り、俺は、背をのけ反らせてきょう声を上げていた。  だが、リュートは、責める手を緩めはしない。  「自分がどんなに無防備か、わかっているのか?アンリ」  リュートは、俺の奥まで貫きながら声を荒げた。  「あのまま、誰も気づかなかったら!気づいても、悪意を持った者なら、お前は、今頃、見知らぬ男に嬲りものにされていたかもしれないんだぞ!」  「あ、ぁんっ!ご、ごめん、なさいっ!りゅーとぉっ!ゆるしてぇっ!」  俺は、感じすぎて。  もう、すでに意識が朦朧としていた。  体が。  熱い!  リュートの熱杭が俺の体を穿つ度に、俺は、イッてしまった。  だが、リングのせいで達することができない。  もどかしくて。  俺は、哭きながらリュートにすがりついた。  「あぁっ!も、らめぇっ!い、イかせてぇっ!も、イきたいっ!」  俺は、身悶えしながらリュートに腰を擦りよせて喘いだ。  リュートは、俺の体をいたぶりながら低く笑った。  「さすが、アンギローズだ。淫乱さにおいては、右に出るものがないな!」  リュートが俺の方へと体を倒して耳元で囁いた。  「もしかして、私にこうして犯されたくてわざと魔力切れを?」  「そんな、こと、ないからっ!」  俺は、哭き声を上げる。  「わざとじゃ、なひっ!」  リュートは、くすっと笑った。  「わかっている。冗談だ、アンリ」  俺は、うぐっ、と呻いた。  俺の腹の奥へとリュートが精を放つと同時に俺は、そのまま極めていた。  リュートの魔力が体を熱く駆け巡って、俺は、堪らずイキ続けていた。  「あぁっ、あっ!イッテる!イッテるのにぃっ!」  俺は、甘美な責めに哭いた。  「イくの、とまりゃないよぉっ!」  そして。  その日、俺は、いつもの通りにリュートに抱き潰されたのだった。

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