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じっくりと扱いていた手の動きを速め、暁斗は昴の体内に忍び込ませた指を捻った。
「んッあ! あぁあ!」
じりじりと、指先で内壁を探る。
暴れようともがく昴の体を、その性器を掴むことでしっかりと手綱を取り、逃がさない。
「いや。やだ。何、これ」
(気持ち悦い。苦しい。気持ち悦すぎて、怖い)
そしてついに暁斗の指先が、体内の最も敏感な部分を探り当てた。
片手では性器を弄り、もう片方では体内の前立腺を刺激する、暁斗だ。
容赦のない愛撫に、昴は身をよじり、悶え、喘いだ。
心も体も、どんどん昇りつめていく、昴。
その様子に、暁斗はめまいを覚えた。
何という、淫靡な光景だ。
気高い年下の主人が、今まさにこの手に堕ちる。
忘れまい、この肢体。
(二度とこのような機会は、ないだろうから)
暁斗は、さらに動きを速めた。
「やッ! やぁあ! ぃやッ! あッ、あッ、あぁああ!」
悲鳴と共に、勢いよく昴が精を吐いた。
その飛沫は、暁斗のはだけた浴衣から覗く胸元まで濡らした。
「はあッ! はあッ! はッ、はッ、あぁあ……」
たちまちのうちに、ぐったりと力の抜けていく体。
閉じた瞼の、長い睫毛が濡れている。
その紅く染まった頬にまで、涙の痕がある。
暁斗は、その涙を指先でそっとぬぐった。
余韻に震える昴の目から、また涙が一粒こぼれた。
真珠のような清い雫を、暁斗は静かに口づけ吸った。
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