135 / 226
21
暁斗の寝室のベッドサイドには、ローションが置かれるようになっていた。
いつ、昴が訪ねてきてもいいように。
いつ、この気分屋の主人が、その身を許してくれてもいいように。
(我ながら、破廉恥になったものだ)
暁斗は苦笑いしながら、ローションを手に垂らした。
そして、仰向けに寝かせた昴の脚に手をかけると、彼の方から自然にゆっくり開いてくれた。
脚の付け根の近く。
紅色の柔らかい部分に、ジェルを絡めた指で触れると、震えながらも迎え入れてくれた。
片手で性器を弄り、片手で体内を探る。
そうしながら、暁斗はずっと昴の表情を見ていた。
彼は薄く瞼を閉じているので、こちらの様子は解らないはず。
それでも気配は感じるのか、恥じらって声を潜める表情が愛らしかった。
「……ッ、ん。あ、あッ……。はぁ……ッ、んんッ」
首をひねる度に、髪が散る。
唇は開けたまま、切ない喘ぎと控えめな声を吐く昴。
本当に、初めて体を重ねるような新鮮さだ。
そんな昴の仕草に、暁斗は早々に張り詰める思いだった。
ともだちにシェアしよう!

