11 / 11

最愛の恋人兼唯一無二のパートナー

 その後、俺たちは正式にパートナーとなる契約書を書き、市役所へ提出した。  首には晋也の選んだカーラー(Collar)がついている。 「晋也のやつ、俺に『ゲームするな』なんて、ひどいにもほどがあるぞ」と文句を口にしながら夕食の準備を着々と進めていく。 「それは、おまえが二次元の男にガチ恋するからだ。この浮気者」 「げっ、晋也!? いったあ!」  残業帰りの晋也はコートを着たまま、手袋をした指で容赦なく頬をつねってきた。 「次、オレとのデートをすっぽかしてゲームしてたら、全部売るぞ!」 「そんな殺生なあ……」 「うるせえ。ストップ(Stop)した状態でディスクを瓦割りされないことを、ありがたく思え」  俺は晋也の機嫌をとるためと、「おかえりなさい」の意味を込めて唇に触れるだけのキスをする。 「許してよ、ねっ?」 「……ったく、今回だけだぞ」 「さすが、晋也! 太っ腹ー」  そうして最愛の恋人兼唯一無二のパートナーに抱きついた。

ともだちにシェアしよう!