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最愛の恋人兼唯一無二のパートナー
その後、俺たちは正式にパートナーとなる契約書を書き、市役所へ提出した。
首には晋也の選んだカーラー がついている。
「晋也のやつ、俺に『ゲームするな』なんて、ひどいにもほどがあるぞ」と文句を口にしながら夕食の準備を着々と進めていく。
「それは、おまえが二次元の男にガチ恋するからだ。この浮気者」
「げっ、晋也!? いったあ!」
残業帰りの晋也はコートを着たまま、手袋をした指で容赦なく頬をつねってきた。
「次、オレとのデートをすっぽかしてゲームしてたら、全部売るぞ!」
「そんな殺生なあ……」
「うるせえ。ストップ した状態でディスクを瓦割りされないことを、ありがたく思え」
俺は晋也の機嫌をとるためと、「おかえりなさい」の意味を込めて唇に触れるだけのキスをする。
「許してよ、ねっ?」
「……ったく、今回だけだぞ」
「さすが、晋也! 太っ腹ー」
そうして最愛の恋人兼唯一無二のパートナーに抱きついた。
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