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バニラのように甘いBDSM2※
盛大にイッた俺は、晋也と自分の顔にまで白濁液をまき散らした。
俺が胸を上下させて息を整えていると「何してんだよ、迅」と晋也に責められる。
「あっ……ごめんなさい……俺、晋也にお仕置きされたくて……」
「悪い子だな」
喉の奥をくつくつ鳴らし、悪い表情を浮かべる姿にゾクゾクする。
俺の分身は元気を取り戻して、ふたたび首をもたげた。
「足を広げてプレゼント だ。いつも、どんなオナニーをしてんのか見せろよ」
そのまま唇を吸われ、舌が口内に侵入する。
自分の出したものの味がして苦い。
でも屈強な身体を押しのけようとしても、びくともせず、逆に身体を強い力で抱きしめられてしまった。
唇を開放されたときには頭にモヤが掛かった状態で、意識がボウッとする。
「このまま放置プレイは、いやだろ?」
「……やだ」
汗ばんだ熱い肌にすりよれば、頭をワシャワシャと撫でられる。
「できたら、一杯甘やかしてくれる……?」
チュッと音がして鼻の頭に口づけられた。
「もちろんだ」
ほっと安心した俺は手を後ろにつき、そろそろと足を広げ、恥部をさらす。ふたたび勃起し始めたものも、指やディルドで長年遊んだアナルも全部、晋也に見られてしまう。
「すげえな。ものほしそうに口開けてんじゃん。エロッ……今日は推しじゃなく、オレのことを考えてヤれよ」と晋也はジーンズのホックを外し、チャックを下ろした。
ボクサーの下着をずり下ろせば包皮が完全に剥け、血管の浮き出た男根があらわれる。ローションを手につけた彼は、俺の目の前で自身を擦り始めた。
「ほら、早くしねえとこれ……おまえの中に入れてやんねえぞ」
俺もローションを取り、ぬるついた液体をまとわせた指を中へ突っ込んだ。
「おい……そんな乱暴にしていいのか?」
「平気だよ。もう……何百回もヤッてるから……」
きゅうきゅうと指をしゃぶるアナルに二本目の指を追加した。
今日は、欲求を満たすおもちゃじゃなくて、好きな人を初めて迎え入れるんだから、と念入りに準備する。
ほかのところよりも弾力があるところを指の腹で何度も押し潰し、圧迫し、もう片方の手で乳首をつまんだ。
目の据わった晋也は、俺がオナニーする姿を観察しながら唇を舌で一舐めし、手の動きを速めた。
彼のそんな姿を見ていたら中が収縮し始めた。三本目の指を入れ、前立腺を刺激しながら出し入れをする。
「っ……!」
「やっ!」
晋也が息を詰めた瞬間、熱いものが肌にかかった。目を閉じ、パタパタと落ちてくるものを感じていれば、性器となった後孔が強い力で指を締めつける。声もあげずに空イキし、身体をビクビクさせていると晋也に抱き寄せられ、唇を奪われる。
「偉いな、迅……ちゃんと言うことを聞けて……」
「俺、いい子?」
「ああ、最高だ」
「じゃあ……ご褒美ちょうだい」
大きく開脚し、性器と化した場所に指を添える。
「晋也のおちんちん、ここに入れて。俺をめちゃくちゃにいじめて」
「最初から、そのつもりだっつーの」
そうして未開封だったコンドームの箱からコンドームを取り出し、晋也が口で封を切る。慣れた手つきですぐに装着し、解した蕾 に肉棒をあてがわれた。
「迅、好きだ……俺から、ぜってえ離れんなよ」
「うん、俺も晋也が好き。……離れないって約束する」
「今度、勝手に離れたら鎖をつけて、この部屋に監禁するからな。覚悟しろよ」
すごくヤバイことを言われているのに幸せで、口元がにやけてしまう。
「入れるぞ」の言葉を合図に、熱くて太いものが入ってきた。
「……んぅ、あっ……いい……」
「クソッ……ヤベエな……」
そのまま身体を上下に揺さぶられ、俺も自発的に腰を振る。ときたま一番感じるところを鬼頭でこねくり回され、小刻みに揺さぶられるたびに意識が遠のいた。そのたびに頬を軽く叩かれ、起こされる。
お互いに快楽を貪り、息もできないくらいの濃厚なキスをする。
「グッ、うあっ……!」
「やあああっ!」
ふたり同時にイき、俺たちは身体を硬直させ、動きを止めた。
すべて出し終えると一気に脱力し、長距離を走った後みたいに息をする。
何回もイって身体がダルい。
ついに一線超えたんだなと頭の片隅で思っていると、晋也に頭を撫でられ、つむじに唇を落とされる。
重い腕を動かして俺も彼を抱きしめた。
「迅、これからもそばにいてくれよ……」
「うん……晋也のそばにいさせて……これからも、ずっと」
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