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第24話-7 卒業式の日

「さっきまで春とドラマの撮影だったんだけど」

 「撮影?…え?今日?」

 「うん」

 「え?でも今日ってデビュー公演の日じゃ…」

 「そう、だから昨日の深夜から昼までってスケジュールで撮影で」


 深夜から…?
 秋はそれを聞いて思わず表情を変える。

 深夜からの撮影を終えて、一睡もせず、春はデビュー公演に向かうのだ。 
それも三万人が待ち構えるアリーナで、約3時間ほどノンストップで歌い踊り続ける。 
きっと公演前には、本番と同様の時間分、リハーサルもあるだろう。 

春のその驚くようなスケジュールに秋はゾッとした。 


「春、凄い熱あるみたいで」

 「…え?」

 「シーンで、顔に触ったんだけど、その時、本当…すごい熱くて。大丈夫?って聞いても大丈夫ってしか言わないし…」

 秋がそれにじっと俯いて黙り込んでいると、松山が聞いてくる。



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