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「ひ……ッ、や……っ、なに……っ」
生暖かいものに包まれる感覚に、一二三は思わず腰を引いたが、総一郎の手にがっちりと掴まれていて逃げられない。
「あ……あ、あッ」
総一郎は一二三の熱を根元まで口に含み、そのままゆっくりと顔を上下に動かすと、ジュプジュプと濡れた音を響かせた。
「や……、ああぁっ、ダメ……っ」
湿った粘膜に敏感な部分を包まれる刺激に、一二三の腰がビクビクと跳ねる。
「ひ……、あ、んぅッ」
「ん、これ気持ちいい?」
先端を舌で嬲られながら手で根元を扱かれ、今まで味わった事の無い未知の感覚に背がしなる。
「やめ……っ、おねが……っ、それ、離して……っ」
自分の口からそんなはしたない言葉が出てくるなんて信じられない。だけれど、総一郎の口内は手でするよりもずっと信じられない位気持ちがよくて、一二三は必死に懇願した。
「や、だ……っ、でちゃ……でちゃうから……っ」
「イイよ、出せよ」
「や、だぁ……っ、はなして……ぁっ」
嫌々と頭を左右に振りながら、必死で離してと訴えているのに総一郎は口を離してくれない。それどころか舌の動きを更に早め、ガクガクと一二三の下肢が揺れる。
「ああぁ、で、でる……ぅ、あ……あぁッ」
喉の奥まで呑み込まれ強く吸い上げられ、一二三は堪えきれずにあっけなく総一郎の口内に熱を吐き出した。
「あ、……あ、……は、ぁ……」
達した余韻に小さく身体を震わせながら、一二三はぐったりとソファに沈み込んだ。
「はは、いっぱい出ましたね。そんなに良かった?」
口の端を腕で拭いながら総一郎が楽しそうに一二三を見降ろして来るが、恥ずかしすぎてまともに彼の顔が見れずに、一二三は自分の腕で顔を覆い隠した。
「フハッ、なに恥ずかしがってんですか。もう何回もこういう事したでしょう?」
「……そ、それは……そう、だけど……」
思わずもごもごと口籠り、視線を逸らす一二三に総一郎は小さく笑った。
「じゃ、そろそろ戻りましょっか。今頃アンタんとこの変態秘書が血眼になってアンタの事探してるんじゃないですかね」
「えっ?」
総一郎の言葉に慌てて身を起こすと、総一郎は揶揄するような顔を近付けてくる。
「なに? さっきのじゃ物足りなかった?」
「ち、ちが……だ、だって……」
流石に今のが抱き合ったと言う事にはならない事位、知識が乏しい一二三にだってわかる。
口に出すのは恥ずかしくてもごもごと口籠る一二三の言わんとしている事に気付いたのか、総一郎が小さく息を吐くのがわかった。
「またそんな可愛い顔して……。俺を困らせないで下さい。ただでさえ、ギリギリ我慢してるんっすから」
困ったような顔をして、総一郎の大きな手が一二三の頭を優しく撫でる。
「我慢なんて、しなくても……」
「何言ってるんっすか。西園寺家の次期当主が自分を安売りするような真似しちゃダメでしょ。それに、ほら……」
一二三の手を取って、総一郎は自分の下肢に触れさせる。
そこは凶悪なほどに反り返り熱く猛ったモノが、窮屈そうにズボンを押し上げている。
「あ……っ」
「流石に道具も何もないのに、いきなり後ろの孔に突っ込めるわけ無いでしょう?」
総一郎の直接的な言葉に一二三はかぁっと頬を赤く染めた。ぼんやりとした知識しか持ち合わせていなかった行為が急にリアルなものに思えて、一二三は慌ててその手を離した。
「あ、う……っ」
「それとも、なんですか? ドMな西園寺さんは、そんなに早く俺の突っ込まれたいのかな?」
「ちっ、ちが……ぅ、そんなんじゃ……」
ニヤリといやらしく笑う総一郎に、一二三は顔を真っ赤にしたまま俯くしか出来なかった。
その反応に、総一郎は小さく笑って一二三の頭を優しく叩いた。
「ふは、冗談ですよ。そんな怯えないで下さい。流石に俺もそこまで鬼じゃないんで」
「お、怯えてなんて……っ」
「はいはい。じゃぁ、そろそろ戻りましょう。あんまり遅いと、捜索願が出されちゃうかもしれませんし」
総一郎はそう言って、ソファから立ち上がると一二三の手を引いて身体を起こしてくれた。乱れた服を整え、何事も無かったかのように総一郎は軽く肩を竦めた。
「……帰りたくない」
「っ、何言って……」
思わず口をついて出た本音に、総一郎が息を飲んで固まった。だが、一二三は引く気は無かった。
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