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第1話

 カーテンの隙間から朝日が差し込んでいるせいで、すぐ目の前の金髪が光に照らされて輝いているような気がする。もう起きなければ、エドワード・コーニッヒベルはそう思いつつも行動に移すことはできなかった。 「はぁ、あっ……」  エドワードの意思に反して身体は快楽に悶え、ベッドから起き上がることができなかった。 「殿下……触りますね」  エドワードの寝間着にそっと手をかけて脱がせる仮初めの専属騎士──ロドルフ・ホーヘンデイクは、エドワードの昂りにそっと触れた。ゆっくりと手が上下に動かされて、刺激が伝わってくるとより一層激しい快感が全身を駆け抜けた。  これは身体を落ち着かせるための行為。普通に過ごせるように行っている処理。頭の中でずっとそう言い聞かせているものの、自分で行うよりも快感を享受されて身体は喜んでいた。  喘ぎ声しか出せない状態のエドワードの視界に、ふとロドルフの顔が入ってきた。揺れる銀髪から覗く青い瞳には、苦しそうな色が滲んでいた。

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