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第88話
「は、はげ……。えっと、激しく、じゃないけど、舌が触れてきてちょっと多くくっついた感じ、かな……」
誰ととは聞かれなかったけれど、まさかどんな内容か問われるとは思わなかった。けれども、ハーリーは茶化すことなく真剣に何かを考えていた。
ハーリーは腕を組みながらじっとしていた。しばらくすると、はっと顔を上げた。
「昨夜、レオナルド殿下から魔物に関しての情報を得て引っかかってたんですけど……」
「もしかして、すぐに治るの!?」
「いいえ。ただ、今のエドワード殿下のお話を聞いて、もっと緩和効果の長い方法の可能性が浮かび上がりました」
「どうすればいいの?」
もし長い時間平常でいられるのであれば、鍛錬に費やす時間を増やせる。その結果魔物を無事に討伐できるかもしれない。
エドワードの中に希望が湧き上がってきた。ハーリーの中であくまで可能性ではあるけれど、一刻も早く試してみたい。
「エドワード殿下の中に、他人の体液を取り入れるという方法です」
「へっ……?」
それは一体どういうことだろうか。
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