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第171話
「でもさ、父上公認ってことでいいんだよね?」
「そうなりますね。……エドワード様」
ロドルフは名前を呼びながらエドワードに顔を近づけてきた。そしてそっとキスをしてすぐに離れていった。そこには、凛々しい笑顔が浮かんでいた。
「正直なところ、まだ現実なのかと疑ってしまうくらい心が落ち着きません。ですが私はこれからずっと、エドワード様のおそばにいることを誓います」
「僕も、ロドルフの隣にいることを誓います。だから、これからもずっと僕と一緒にいてね」
これからどんな困難があっても、一緒に乗り越えてきたロドルフがいてくれたら乗り越えられる気がする。エドワードはそう思った。
そして何より、ロドルフが好きになってくれたことに幻滅されないよう、これからは次の王に向けて様々なことを経験していこうと決意した。
だが、今はまだロドルフの温もりに包まれていたいと思っていた。
エドワードはロドルフを見つめながら、今触れているのを離したくない一心でぎゅっと抱きしめた。
するとロドルフは、微笑みながら抱き返してくれたかと思えば、再び顔を寄せて唇を重ねた。
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